障子は補修&張替え! 100均&ホームセンターのグッズを活用
和紙の光はとても優しく、やわらかな雰囲気が素敵な空間を演出してくれます。でもなかなか張替えをせず、気が付けば穴が空いてしまっていたり、何年も破れたままの状態で黄ばんでしまったりということも……。そこで今回は、自分で簡単にできる障子の張替え方(張り方&剥がし方)や、部分的な破れの補修方法をご紹介します。
道具はのりやシール、アイロンなど、100均やホームセンターで購入できるグッズばかり。作業も意外と簡単にできるので、ぜひ挑戦してみてください。柄や色付きの障子紙を使ったアレンジにチャレンジしてみるのも、楽しいと思います。
<目次>
障子の補修方法:破れた穴をシールでふさぐ
ぶつけてしまったり、子供がイタズラしたりして、穴が空いてしまった障子。そのままでは恥ずかしいけれど、張替えまでは……と思っている方におすすめなのが、部分補修です。部分補修用シールで、手軽に補修することできます。■障子の部分補修に使う道具 部分補修用シールを使います。桜やイチョウ柄などが一般的に手に入りやすい柄です。100均でも補修グッズとして販売されています。
■障子の部分補修の手順1:シールを貼る 穴があいてめくれてしまった部分の和紙を、裏側から元に戻します。そして、上からシールを貼るだけ。
■障子の部分補修の手順2:シールを貼る 1カ所だけシールを貼ると浮いてしまうので、残りのシールも、好きなように散りばめてみましょう。1度貼ると剥がすときに障子紙が破れてしまう可能性があるので、貼り直しはしないでください。
障子の補修方法:ひとマス分だけ補修する
シールだけではごまかせない大きなシミや破れには、格子毎の部分補修を行いましょう。■障子の部分補修に使う道具
今張ってあるものと同じ障子紙と障子のり、カッターを用意します。
■障子の部分補修の手順1:障子紙を切る 張替える部分の格子の内側に沿ってカッターで障子紙を切ります。
■障子の部分補修の手順2:のりを付ける 桟にかかるような寸法で新しい障子紙をカットします。そして桟の上の障子紙の上にのりをつけます。
■障子の部分補修の手順3:障子紙を張る 外側の桟からはみ出さないように上からカットした障子紙を張ります。
■障子の部分補修の手順・番外編:アレンジを楽しむ 最近は、障子紙の柄や色なども豊富に揃っています。部分張りと同じ方法で柄や色を入れたアクセントとしても楽しめます。 どこのマスを張替えるかを決めます。張りたいマスが決まったら目印をつけておくといいでしょう。障子紙を桟の内側で、カッターを使ってカットします。 新しい障子紙を桟にかかる大きさにカットします。桟にのりを付けて1枚ずつ張っていきます。写真のように重なる場合は下から張っていきましょう。その方が重なり部分に埃がたまりづらくなります。
障子紙の種類と選び方
障子紙を張替えると、部屋が明るく感じられます。しばらく張替えていないなと思ったら、気分一新で張替えてみましょう。■障子紙のサイズ
障子紙は、大きく分けて1枚張りのタイプと巻き物タイプの2種類があります。
1枚張りは、幅が94cmのものが一般的です。巻き物タイプは幅は25cmと28cmが一般的です。何枚張るかで、必要な長さを購入します。巻き物タイプは枠の幅に合ったものを選びましょう。
最近は1枚張りのタイプが主流になっており、のり、アイロン、両面テープで張れるものがホームセンターなどの売り場に並んでいます。巻き物タイプは格子に合わせて数回に分けて張っていきますが、1枚張りのタイプは1度で張ることが出来るので、手間が少なくなります。
どのタイプも、張替えの場合は、最初に障子紙を剥がさなければなりません。まずは障子紙を剥がして、桟だけの状態にしましょう。
障子の張替え:まず障子紙を剥がす
■障子紙を剥がすための道具- スポンジ
- 割り箸
- ビニール(ブルーシート)
- 水
■障子紙の剥がし方1:作業場所を準備する
障子を寝かせることができる作業場所を用意します。水を使うので、濡れてしまってもいいように、ビニールやブルーシートをひきましょう。
■障子紙の剥がし方2:桟を濡らす 次に障子を裏返して置き、水を含ませたスポンジで桟を濡らしていきます。このとき、極度に濡らし過ぎないようにしてください。濡らし過ぎると桟が反ってしまう場合があります。
糊をゆるめて剥がれやすくしていきます。この状態で5分ほど置いておきましょう。市販の剥がし剤を使う方法もあります。
■障子紙の剥がし方3:障子紙を剥がす 障子紙が濡れている状態の時に角から紙を剥がします。勢いよく剥がすと桟が傷んでしまう場合があるので、ゆっくり剥がしましょう。 片側から均等に力を入れて剥がします。剥がした障子紙は丸めていきましょう。 途中、剥がしづらい部分があったときは、スポンジの水で濡らしながら剥がします。
■障子紙の剥がし方4:桟をきれいにする のりや障子紙が残っている場合は、もう一度水で濡らしたスポンジで軽くこすります。しっかり貼りついてしまった紙は割り箸などでこそぎ落とします。強くこすったり、固い物で削ると桟が傷ついてしまうので出来るだけ優しくのりを取っていきます。
■障子紙の剥がし方5:乾かす
障子紙を剥がした後は、濡れた桟を陰干しして乾かしてください。半日くらい置いておきましょう。直射日光にあてると桟が反ってしまうかもしれないので、日陰の風通しの良いところが理想です。
障子の張替え:1枚張りタイプの障子紙をのりで張る場合
■道具- のり
- カッター
- 定規
■張替え手順2:桟ののり付け 桟にのりを付けていきます。容器入りの専用糊や刷毛を使ってのりを付けていきましょう。塗り残しがないように桟全部に付けます。容器入りの場合は糊は一筋付けば充分です。 のり刷毛を使う場合、のりが滑らかになるように水で溶いて刷毛でよくなじませます。のりを付けた刷毛を桟の上でトントン軽く叩くようにのりを付けます。
■張替え手順3:障子紙を張る 仮止めしておいた障子紙を転がしながら桟に張りつけます。桟の部分を手でなでて接着していきます。
■張替え手順4:障子紙のカット 余分な障子紙をカッターと定規を使ってカットします。この時、周囲を5~6mm残して切ります。濡れている障子紙を切るのでカッターの切れ味がすぐに悪くなります。カッターの刃はまめに交換しましょう。
■張替え手順5:仕上げ のりが乾くまで乾燥させます。仕上がりはたるんでみえますが、乾くにつれて張ってきます。乾いてからもたるむ場合は、裏面全体に軽く霧吹きをかけてみてください。
障子の張替え:巻物タイプの障子紙を、のりで張る場合
埃がたまらないよう、障子戸の一番下段から上へ向かって張っていきます。位置決めをしてマスキングテープで桟の横側に仮止めします。張る分の桟にだけのりを付けて、横に障子紙を転がすように張っていきます。次に上段を張っていきます。
この作業を繰り返し、数回に分けて張ります。
障子の張替え:アイロン張りできるタイプの障子紙の場合
障子紙を広げてマスキングテープで仮止めします。仮置きするまでの過程は、のりなしタイプと一緒です。障子紙の中央から外側に向かってアイロンで押さえるように接着します。アイロンの接着温度は140度から160度に設定します。剥がすときはアイロンで温めると剥がすことができます。
障子の張替え:両面テープ貼りのタイプの障子紙の場合・貼り方
プラスチックコーティングのタイプは両面テープで貼りつけます。このタイプはのりやアイロンでは貼ることができません。縦の桟に専用の両面テープを貼ります。障子紙の位置を決めて片側を仮止めしてから、剥離紙を剥がします。そしてゆっくり転がしながら貼っていきましょう。
障子の張替え・部分補修まとめ
張り方も多様になっている障子紙。和紙やパルプ、レーヨンやプラスチックコーティングのタイプ、無地や模様が入っているタイプなど、現在はさまざまな素材のものが市販されているので、用途に合わせて選ぶことができます。ペットを飼っているご家庭では、破れづらさが人気のプラスチックコーティングのものがおすすめです。
アレンジを楽しむことで空間を演出できるのが障子紙の魅力です。お部屋に合ったアレンジを自由に楽しんでみてはいかがでしょうか?
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