映画/おすすめ映画

『母と暮せば』と「俳優・二宮和也」映画特集

山田洋次監督の新作『母と暮せば』で吉永小百合の息子を演じているのが嵐の二宮和也。嵐の中でも演技力に定評があるのはご存じの通り。というわけで、今回は『母と暮せば』をトップに、二宮和也の映画コレクションです。今改めてアイドルではない俳優・二宮和也を見てみましょう!

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

山田洋次監督作で実力をいかんなく発揮!


『母と暮せば』(2015年12月12日公開)

母と暮せば

吉永小百合も二宮の演技を絶賛していました

1948年、長崎で一人暮らしをしている伸子(吉永小百合)は、3年前に原爆で次男の浩二(二宮和也)を亡くしていました。彼女の夫も長男も戦争で死に、一人ぼっちの彼女のもとをたびたび尋ねるのは浩二の恋人の町子(黒木華)。彼女は浩二を一生想い、誰とも結婚せずに生きていく決心をしていました。伸子は帰らぬ浩二をずっと待っていましたが、もう諦めると町子に打ち明けます。すると夜、浩二の亡霊が伸子のもとに。「母さんが諦めてくれないから、なかなか出てこられなかった」という浩二。母と息子の亡霊は再会を喜び、それからたびたび浩二は現れますが……。
母と暮せば

伸子(吉永小百合)はあいかわらずお美しく。


山田洋次監督の新作は、井上ひさしさんが長崎を舞台にした物語として準備していた「母と暮せば」を引き継いだ作品です。吉永小百合と二宮和也の共演ということでも話題。母と息子役とはいえ、息子は亡霊。でも、この亡霊役の二宮和也が良いのです。
母と暮せば

浩二が愛する町子に男性が!


重要な役ですが、亡霊ゆえに存在感が微妙なのに、その微妙なラインをうまく歩んでいます。コミカルな会話で笑わせながらも、一瞬にして命を奪われた悔しさや苦しさを含んで。ときどきちょっとブラックユーモア的なところもあり、観客をクスリと笑わせますが、同時に切ない気持ちにさせるのですよ。

二宮和也は柔軟な役者であり、役に対して人懐っこいので、どんな役でもスっと懐に入って行ける。それが彼の強み。二宮の本領が発揮されている映画です。

監督:山田洋次 出演:吉永小百合、二宮和也、黒木華、加藤健一、浅野忠信ほか(C)2015「母と暮せば」製作委員会

>次のページでは同じく巨匠と組んだ出演作を2本ご紹介します。
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます