水草の育生に求められる、その他の条件

水質に影響を与えない事以外にも、底床に求められる条件はいくつか存在します。その1つに粒の大きさが挙げられるでしょう。通水性や根張り、メンテナンス性を考慮して、余り粒の細かいものや荒いものは不向き。水草の育生管理に適しているのは、粒径2~5mm程度でやや比重が軽く、ある程度の硬さを備えたものが総合的に優れていると言えます。

・極端に目の細かい砂利は、底床掃除が行い難い
・時間の経過と共に、目詰まりを起こす

といった事が原因です。逆に目の荒い砂利では、水草の植栽が困難、根張りが上手くいかない為。硬さについては、メンテナンス性、長期保持からの配慮です。

さて、通水性について少し触れましたが、この事は水草の育生において意外と重要な項目となってきます。粒と粒の間に適度の隙間があり、若干の水の流れがあることが理想です。これは、水草が根からも呼吸をする事や、土壌バクテリアの活性への考慮からです。また、長期的にみて、水質の状態を良好に維持しやすい事も理由の1つに挙げられます。概して底床が目詰まりした状況では、水草の生長が芳しくありません。通水性に優れた底床の選択は、こういった状態になることを引き延ばしてくれる効果があります。

また、意外と重要なのが、美観。生態を知るためだけに育てるのであれば全く問題のない事なのでしょうが、多くの方が美しく水草レイアウトされた綺麗な水槽を期待していると思います。そうであれば、やはり水草と見た目の相性が良いものが良いに決まっていますよね。

この問題は、主観に左右されるものですが、一般的な事について挙げてみましょう。

・赤や緑、青など、人工的な色合いのものは水草に合わない

一般的な感性からは、人工的な色合いのものを使用したとき、水草との対比が美しくありません。水草が主であれば、底床は黒や茶で水草の緑を際立たせる色彩の方がバランス的に優れます。例外的に白い底砂は、水草が際立って美しく見えます。また、反射によって光量を稼げるといった長所もあるのですが、“コケや汚れが目立つ”といった短所も併せ持ちます。この辺りは好みの問題であり、直接育生には関係が無いので、自身の趣向で構いません。

・メンテナンス性———硬さ、粒の大きさ
・通水性    ———比重、粒の大きさ
・美観     ———色、粒の大きさ



総論———水草に適した底砂とは?

ここまで述べてきた事からも解かるように、これでなくてはイケナイといった物ではありません。水草の生理・維持管理を理解した上で、それぞれ商品毎の長所短所を理解して選択を行えば間違いが少ないでしょう。例え一方面での短所がある底砂であっても、それをカバーする事ができれば問題が無いとも言えます。

まずは、各々の性質を理解して、自分の目指す方向性にあったものを選択して下さい。



長谷川秀樹の誰でも解かる!水草指南
第1回 水草水槽のすすめ
第2回 フィルターの重要性
第3回 照明と二酸化炭素
第4回 CO2添加方式のバリエーション
第5回 CO2高圧ボンベを使用しての強制添加
第6回 トータル的に優れた照明—蛍光灯
第7回 水草水槽に適した底床


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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。