受診の前に、機嫌、飲みっぷり、食欲をチェック
よく飲めているかな? 機嫌は?
まず、赤ちゃんの鼻水やくしゃみに関しては、暖かいところから寒いところに移動するなど気温の急な低下や、ほこりなどでも出やすいものです。咳が少し出ていても発熱がない場合も、しばらく様子を見ても大丈夫なことも。それらはあくまでも、「赤ちゃんの機嫌がよく、いつもと飲みっぷり、食べっぷりが変わらず、熱がない場合」です。咳に関してはだんだんひどくなり、苦しそうで眠りも妨げられるような場合には、発熱がなくても受診しましょう。
発熱は受診が基本
一方、発熱は風邪=ウイルス感染など、病気が原因となっている恐れがあります。保育園登園を控えるラインの37.5度前後の時は受診も迷うものですが、38度近い、もしくはそれ以上の発熱の場合は、早めに受診をしましょう。夜間救急センターでの診察は応急処置であるため、1日分の薬しか処方されません。実施できる検査も限られているため、確定診断には至らないことも多く、翌日の再受診が必要になります。そういったことを考えても、かかりつけの医院が開いている時間帯に受診できることが望ましいでしょう。
何日も続く発熱を、ママ友の話を聞いて突発性発疹だと自分で判断し、いずれ熱が下がってあまり重症になることはないなどと予測してしまうことも危険です。高熱が続く場合は、例えば、重症化や合併症を引き起こす可能性もあるインフルエンザだったり、有効な抗生物質の服用が必要な溶連菌感染症のこともあります。高熱=病気のサインととらえ、安心して過ごすためにも早めの受診をおすすめします。
迷った場合は「#8000」へ
逆に、夜になって熱が出てしまった場合、生後半年未満の赤ちゃんが38度以上の熱を出したら、夜間救急外来へ。夜間救急外来も閉まってしまって判断に迷うときは、「小児救急電話相談」の「#8000」に電話を。小児科医、看護師などが受診すべきかどうかの相談に乗ってくれます。夜通し受ける自治体もあれば、23時、24時までの自治体も。実施時間帯などはこちらをご参考にしてください。
「厚生労働省 小児救急電話相談事業(#8000)について」
病院での感染、薬についての方針が気になる場合
特に月齢が低い赤ちゃんの場合、病人がたくさん来ている病院に行くことで余計病気をもらいそうだと気になることも。リスクを少しでも低くするには、待ち時間の感染防止の工夫をしている医院を見つけることです。「感染症の人の待合室を分けている」「赤ちゃん専用の待合室がある」「自宅で待機して15分前ぐらいになったら電話連絡を入れてくれる」「空気の殺菌装置を導入している」……など、待合室感染を減らすための取り組みをして医院もあります。また、単なる風邪と診断された時、赤ちゃんに薬をあまり飲ませたくないという親御さんもいると思います。風邪薬は、つらい症状を和らげたり体力の消耗を防ぐ目的で処方されています。例えば「量が多いが必ず飲まなければいけないのか」「症状がなくなったらやめていいのか」など、気になることは医師に率直に質問してみましょう。薬についての方針を病院のホームページなどで明確に発信したり、患者(家族)の疑問に納得のいく説明をしてくれるお医者さんの情報収集をしておくと安心ですね。
気を付けていても赤ちゃんや子どもは病気になります。そのつど免疫を獲得し、少しずつ丈夫になっていくのですから、気にしすぎることはありません。ただ、処置が遅れて重症化したり、長引かせて親子共につらい思いをしないよう、気を付けて冬を乗り切りたいですね。