では、なぜ?「熱帯魚飼育セット」は、水草を育てる上で向いてないのでしょう。繰り返しになりますが、水草の生育に「光」と「二酸化炭素」が欠かせません。拠って、これらを効率よく供給するのに適した器具である必要があります。一般の「熱帯魚飼育セット」では、水槽上部にフィルターを乗せてろ過する「上部式フィルター」が最も普及しており、これは水草の育成には余り適しません。
まず第一に、水槽上面半分近くを覆うため、フィルターの下が影になってしまい水草は生長に必要な「光」を遮ってしまいます。また、その構造上、フィルター内部で二酸化炭素を逃しやすいのも欠点の1つです。二酸化炭素の特徴の1つに「水に溶け込み易いが、容易に抜けてしまう」という事が挙げられます。せっかく溶け込んだ二酸化炭素も、曝気(ばっき)する事により水中から抜けてしまうのです。
では、どのような器具が水草の育成に適しているかと言えば、
1)水槽上面を覆うことなく、光を遮らない
2)構造上、濾過途中で二酸化炭素を逃がさないフィルター(密閉性の高いアイテム)
例.外部式フィルター(パワーフィルター)、内部式フィルター、底面濾過(ポンプで作動するタイプ)など。
3)水草の育成に必要な光量を得られる照明器具(60cm水槽で60~80W)
4)二酸化炭素の供給装置
などが、必要となってきます。まずは、簡単にこれらの事を理解した上で、実際に水草水槽を製作してみましょう!!
■INDEX
・水草レイアウトは、見た目に綺麗なだけではない!!
・水草育成に必要なアイテム
・ミニチュアレイアウトの制作