稚魚の初期試料にブラインシュリンプが必須


バイランティの稚魚
ブラインシュリンプを食べて、腹部がオレンジ色に染まったS.バイランティの稚魚。
稚魚の初期試料として、現在のところブラインシュリンプに勝るものはない。稚魚用として粉末状の餌も販売されているが、嗜好性、稚魚の成長速度を考えた場合、ブラインシュリンプの遠く足元にも及ばない。拠って、熱帯魚の繁殖をきちんと考えた場合、ブラインシュリンプの使用は避けては通れない。

また小型魚の餌としても優れ、口の小さな魚には格好のメインフードとなりえる。栄養価・消化の面でも優れ、更に赤の色揚げ効果も見込めることから、アピストや小型グラミーの主食としても最適。

ともかく、熱帯魚の繁殖を試みた場合、初期試料としてブラインシュリンプは必須だ。刻んだイトミミズや冷凍赤虫、人工飼料の細かなものを食べれるようになるまでは、必ず与えたい。

ブラインシュリンプとは?


ブラインシュリンプ(brine shrimp)は、世界各地の塩水湖に生息する小型の甲殻類。条件によって乾燥に耐え、長期に渡って休眠する乾燥耐久卵を産む。これを28℃前後の塩水につけエアーレーションすると、約24時間で1mm足らずの稚魚が手軽に得られることから、稚魚の初期試料として重宝する。

本来は種苗生産の初期飼料として利用されていたのだが、観賞魚用としても小ロットのものが販売されているので、入手も容易である。

蛇足だが、相当昔に流行した「シーモンキー」。手軽に飼育できる変わった生き物として、人気を博したことがある。これはブラインシュリンプの変種とされているが、分類的にはブラインシュリンプ Artemia salinaと同じだ。酵母などを与えることで、飼料用に販売されているものも、条件さえ整えれば同じように飼育することが可能だ。

さて。詳細は最後に譲り、まずは実用的な一般家庭での利用方法について解説してみよう。

次のページでは、実際に孵化に必要なものと、その方法を解説。