ヨーロッパの人たちに好まれているクリアな光
白熱電球には様々な種類があります。ソケットやグローブの形状、ワット数の違いなどを含めると、真実はわかりませんが2万種類を超えた、と言われた時代がありました。(写真1)
写真1. 白熱電球の種類の一部

写真2. クリア電球と白色電球 (シャンデリア型)
白熱電球の中でも、写真2のようにグローブが透明と白色塗装タイプがあります。
前者はグローブ内のフィラメントが直接見え、後者は見えません。
エジソンが発明した初期の電球はグローブが透明で、当然フィラメントも見えていました。それは今日のように明るくないのでまぶしさがほとんどなかったと思われます。
白熱電球はその後、技術革新により年々明るさが増し、その結果フィラメント自体がまぶしく輝くようになりました。そこでグローブをフロストやシリカ加工することで光を拡散させ、ランプのまぶしさを緩和する努力が重ねられました。
それでもワット数の高い裸電球はまぶしいため、できるだけ通常視点で光源が直接見えないよう、照明器具のデザインによって光を制御する工夫が行われてきたのです。
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写真3. シャンデリア電球を使用したクラシックシャンデリア
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写真4. ランプのフィラメントがガラスシェードに映り込み、効果を高めているレトロ器具
一方で欧米では低ワットのフィラメントの見えるクリア電球が普及していました。この電球は、キラキラした煌めきの効果がキャンドルやガス灯のような明かりを彷彿し、ノスタルジックで美しい光として人々に好まれているようです。
次のページでは「フィラメントLED電球は古き良き時代を彷彿」についてご紹介します。