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上智大学(3ページ目)

「他者のために、他者とともに生きる」というキリスト教精神を教育の根底に置く上智大学は、他の私立大学とは違った方向を模索している大学である。その方向性と上智大学入試の傾向について紹介しよう。

吉田 敦彦

執筆者:吉田 敦彦

学習・受験ガイド

上智大学の入試対策

ここ数年、およそ5倍の合格倍率で推移している。合格最低ラインは、2009年経済学部の74%、教育の71%を除くと、約60%~65%となっている。ただ、数値が低いといっても、補正する場合もあるので注意が必要だろう。まず、70%~75%は受験科目全体で得点しておきたい。

■上智英語 
2009年2月4日入試(総合人間科学部、法学部、外国語学部)では、90分で問題が9問もある多さ(基本的には8問の学部が多い)。正誤問題や空所補充問題など、多岐にわたって出題されている。難しい問題も入っているので、多量の英文を速読する必要がある。ただ、上記以外の他学部英語は意外にやりやすいものが多い。

上智大学外国語学部は特に「英語が難関」と知られているが、それは実用的な英語能力を見ているという点で難関なのだ。合わせてTOEICなどの勉強もしておくといいだろう。早いうちから語彙力はほぼ完璧にして、時事関連の問題にも精通しておく必要がある。

■上智国語 
60分3問で現代文、古文、国語総合(現代文、古文、漢文の基礎)が出題される。適切な読解力が必要とされているのはもちろんだが、比較的問題はやりやすい。過去問題を演習して特徴に慣れておくといいだろう。

■地理歴史 
60分で各4題ある。近年難問がなくなり、教科書に即した標準的な問題が多い。教科書を中心としたワークノートや資料集を押さえながら、他に基本的な問題集を一冊こなし、あとは過去問を練習しよう。

■数学
60分3題という基本的には標準的な問題構成。しかし、計算能力が必要とされているので、しっかり演習しておこう。出題される問題は、いわゆる難問奇問ではなく、よくでる典型的な問題ばかり。一通り対策しておけば、問題ないだろう。
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