旨味が多く、GABA生産能力が高いエノキタケ

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うま味が多いエノキタケは、ちょっとお料理に入れても味が良くなり重宝します。

エノキタケは、旨味が強いキノコとしても知られています。旨味成分のグルタミン酸やグアニル酸が多く含まれています。

私は青菜を煮る時などは、だしを使わなくてもエノキタケをいれればうま味が出るので、時間がないときなどに直接煮物に加えます。忙しい人ほど活用していただきたい食材です。

またグルタミン酸を多く含むエノキダケは、GABAをつくる能力が高いことがわかっています(北海道総合研究機構)。GABA(γ−アミノ酪酸)は、神経伝達物質のひとつで、交感神経の興奮を抑える作用があります。このため、脳機能の活性作用や、血圧の降下、精神安定などの作用があるのではないかと考えられています。

また腎臓・肝臓の働きを活発にする働きがあることから、消費エネルギー量を高めて肥満を抑制する、脂質代謝やアルコールの代謝を促す、などの効果が期待されています。科学的にはまだ十分検証されているわけではありませんで、今後のさらなる研究の積み重ねが必要です。

注目される有効成分

キノコ類に食物繊維が多いことはよく知られています。特に近年注目されているのは、食物繊維の仲間の多糖類「キノコキトサン(キトグルカン)」やβ-グルカンで、腸内環境の改善、血液中の脂質の低下作用、血圧降下作用、また免疫向上など作用があるのではないかと期待されています。

またさらなる科学的な検証が必要ではありますが、エノキタケだけに含まれているエノキタケリノール酸はアドレナリン分泌を活性化させて、脂肪細胞を現象するのではないかと見られています。

その他にもキノコと同様にビタミンB1、ビタミンB2、日光の紫外線を浴びるとビタミンD2に変わるエルゴステロール、ナイアシン、カリウムなどを含んでいます。

話題になった「えのき氷」とは

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エノキタケを干しておくと、うま味が凝縮し、日持ちもするので、使いやすくて便利です。

JA中野市では、エノキタケを原材料とした「えのき氷」を開発し、以前話題になりました。これはエノキタケをミキサーにかけてペーストにし、約一時間弱火で煮詰め、冷ました後小分けして冷凍したものです。これを料理に調味料感覚で使います。

「えのき氷」は、硬いきのこの細胞壁を壊して作るため、エノキタケをそのまま食べるよりも、有効成分をより無駄なく利用できますし、たいへんおいしいのです。

ヒト試験による解析の結果、「えのき氷」を料理に利用して毎日3個摂食した試験群では、「便秘の改善」、「むくみの解消」、「冷え症の改善」などの感想が多く寄せられました。

また血液検査では2カ月目の検査から効果が観察され、中性脂肪、総コレステロール、総脂質、LDLコレステロールの値が低下し、HDLコレステロール値は上昇しました。

これらの結果から、「えのき氷」を日常的に摂食することで、脂質代謝異常症や動脈硬化の予防に効果があるのではないかと見られ、研究に注目が寄せられています。

この他にも干しエノキタケ茶なども話題になっており、いっけんナヨナヨとして見える食材ですが、なかなかの存在感を示しています。

エノキタケはサラダなどの生食に注意!

いろいろと健康に役立つ栄養成分が含まれているエノキタケですが、食べ方に注意が必要です。というのは、生のエノキタケに含まれる蛋白質のフラムトキシンが含まれています。

フラムトキシンは強心作用があると考えられていますが、O型赤血球を破壊する溶血作用もあり、中毒症状を引き起こすことがあります。まだ一般的に、あまりこのことは知られていないように思いますので、注意が必要です。

鮮度がよくても決して生食や半生では食べないように気をつけて下さい。ただし熱に弱いので、加熱調理して食べれば問題はありません。鮮度が良くても決して生食や半生では食べないように気をつけてください。

また食物繊維が多いので、一度に大量に食べたり、しっかり加熱してよく噛むようにしなければ、消化不良を起こしやすくなります。せっかくおいしくて健康に役立つ成分が含まれているのですから、気をつけておいしくいただきましょう。


参考/
・γ-アミノ酸(GABA)と体内代謝に関する研究(静岡県立大学)
・実学ジャーナル2014年5月号
・林業にいがた2005年3(新潟県林業改良協会 & 新潟県森林研究所9
・エノキタケ(長野県農村工業研究所9
・ナニタベル?(JA中野市)
・うまみ食材(うま味インフォメーションセンター)
・えのき氷(東京農業大学)
・キノコの毒性タンパク質による腸管バリアー機能の 破壊とその機構解明 (浦上財団研究報告書Vol.7(1999))
その他


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