インターンシップに参加するのは選考に有利なの?
最近、就職活動をはじめたばかりの大学生に毎年聞かれるのが「インターンシップには参加したほうがいいですか?」という質問です。HR総研の調査によると、インターンシップへの参加状況は2015年新卒予定者から就活が後ろ倒しになった2016年新卒予定者になって急増しています。文系で1社も応募していないと回答した人は、2015年新卒予定者では43%だったのに対して、2016年新卒予定者では14%と大きく減少しています。逆に3社以上に応募した学生の割合はたった1年で約2倍になっています。(参考:「2016年卒学生の就職意識調査」結果報告 HR総研)
インターンシップに参加しないと乗り遅れる?
まず前提として、最近「インターンシップ」と呼ばれるものの中にはいろいろな形式があるということをおさえておきましょう。選考プロセスの途中にあるものや、ほぼアルバイトのような長期間のものもあります。また一部企業では、インターンシップからの応募ルートしかない場合もあります。
今回は、多くの就活生が質問するときにイメージする、一般応募の少し前に職業体験として開催される数日~1日の短期インターンシップを対象にして話を進めます。
参加すると選考に早く進めることがある
そもそも企業が短期インターンシップを開催する主な目的は、採用したい学生に出会うためのきっかけづくりです。学生の応募する企業は平均数十社程度であるのに対して、新卒採用をしている企業は1万社以上あると言われますから、企業にとっては応募する選択肢に入れてもらうことがとても大切なのです。インターンシップなら、早いうちから学生に知ってもらうことができるだけでなく、参加した学生に満足してもらえれば友達への口コミや紹介も期待できるので、企業にとってはメリットの大きい活動だといえます。
そのため、インターンシップを受けた企業からは、一般募集の前に選考の案内がきたり、通常の選考プロセスを一部免除されたりすることもあります。ガイドが実際に指導した2016年新卒予定者の中では、2月頃にインターンシップに参加した企業から4年生の4月に内定が出ている人もいました。
つまり、既に行きたい企業があって、早く選考に進んで内定が欲しい人はその企業のインターンシップを活用するメリットがあるということです。では、行きたい企業のインターンシップを逃すと不利になってしまうのでしょうか? その実態をお伝えします。