全国切手展(JAPEX)の歩み
さて、全国切手展(JAPEX)の歴史について振り返ってみましょう。全国切手展は1966年11月3日に新宿・みよしビルで第1回が行われ、毎年1度も欠けることなく実施し、今日に続いています。第1回の開催に先立って、日本郵趣協会は1966年にアメリカのワシントンDCで開催された切手展を視察し、モデルとしたそうです。今では毎年の恒例となっていますが、記念小型印と呼ばれる会場限定のデザイン入りの消印を初めて使用したのは、都立産業会館大手町館で行われた2回開催からです。
浅草開催は1980年から
現在の場所、浅草で初めて行われたのは、1980年のこと。第15回全国切手展・JAPEX'80からです。例年文化の日を含む期間に開催されていましたが、この年は勤労感謝の日を含む日程に移ったため、毎月23日のふみの日と重なり、ふみの日の記念小型印も押印されています。科学技術館で開催したことも
第17回全国切手展JAPEX'82は、千代田区北の丸公園内にある東京・科学技術館で開催しました。時あたかもファクシミリを使った電子郵便サービスが東京・名古屋・大阪の中央郵便局で1981年7月20日に実験開始されてまもない頃でした。1982年6月10日に博多・札幌中央・神田・日本橋・芝・渋谷・新宿・大阪東に実験局も拡大されたことを記念し、JAPEX'82の記念小型印にも電子郵便のロゴが描かれています。ゆうペーンの原点となった1986年の入場券
全国切手展JAPEXは1983年から1985年にかけて浜松町で開催されましたが、再び1986年に浅草の地に戻ってきます。このとき話題になったのが1000円の小型シートにミシン目を入れて作った入場券で、切手に表紙を付けて販売するゆうペーンの先駆けとなりました。50年の歴史の歩みを振り返って
その後、全国切手展は1997年から2012年まで池袋のサンシャインシティで開催されましたが、2013年に再び浅草に戻ります。浅草の建物は耐震工事のため、2014年のみ浜松町に移りましたが、第50回に当たる2015年の全国切手展もなじみ深い浅草に戻りました。「今回は半世紀の歩みが感じられる貴重な過去の資料も展示されるので、ぜひ多くの方にご覧いただき、歴史を振り返っていただきたいです!」と語るのは、実行委員会副委員長の高安紀彰さん。切手の入手や、全国の有力コレクターによる自慢のコレクションを見るだけでなく、日本最大規模の切手展として長年親しまれてきた切手展を振り返る機会としても貴重だと思います。ぜひお出かけください!!
次回の記事は切手収集に役立つプリンタについて取り上げたいと思います。