小学校低学年に急増する暴力行為

子供たちのあふれるエネルギーをいい方向へ引き出すには?

子供たちのあふれるエネルギーをいい方向へ引き出すには?

今、小学生の暴力行為が問題になっています。中高生の暴力行為はここ数年、減少傾向にあるにもかかわらず、小学生は2010年度以降増え続け、2014年度には、ついに1万1261件に達したことが文部科学省の調査で分かりました。

内訳は、
  • 校舎の窓ガラスを割るなど器物損壊=1997件
  • 担任に物を投げつけるなどの教員に対するもの=2151件
  • 同級生をたたいたり蹴ったりといった子供間での暴力行為=7113件
となっています。

近年の傾向として、
  • 学年別に見ると、6年生が最も多い(3割)が、増加幅は低学年ほど大きい
  • 1年生は、この調査を始めた2006年度と比べ、5倍に増加
つまり、この10年ほどで、暴力がどんどん低年齢化し、わずか7歳の子までもが問題となる行動を表出しはじめているのです。

なぜ、今、このような深刻な状況に陥っているのでしょうか? 特に問題と考えられる3つの要因をピックアップし、我が子を暴力に走らせないために親としてできる対策をお伝えしていきます。


要因1:現代特有のプレッシャー

専門家も、今回の調査の結果を「家庭や学校で何らかの不安やストレスを抱え、攻撃的になる子供が増えているのではないか」と分析しているように、心にためこんだ負の感情は間違いなく1つの大きな要因でしょう。

穏やかな感情は暴力を引き起こしません。心の中に激しい感情がわき上がることで、それが暴力という形で表出します。ということは、今は、心にたくさんの負の感情を抱えている子が多いということです。なぜなのでしょうか? それは子供たち自身ではなく、親の接し方が変わってきているからだと感じています。

育児情報が飛び交う現代は便利なようで、非常に窮屈な時代。子供たちは競争社会の中で、より高いものを親や学校から求められています。その子にあった育て方、接し方、教え方があるのは頭では分かっているけれど、いつのまにか画一化された”理想の子”を目指し、子供にプレッシャーを与えてしまっていることが多いのです。

こちらの記事『子供時代、自由に遊んだ方が大人になって大成する!?』でも書いたように、子供の成長には“自由度”が必要です。たとえ親がよかれと思ってやっていたとしても、結果として子供に自由がない、決定権がない、選択権がないのであれば、それは子供の成長の余地を奪ってしまうことになります。

親は子供を導くのが仕事、でも過度な管理は逆効果となります。そのバランスの取り方は現代の育児ならではの難しさ。親自ら「押さえつけ過ぎていないか?」を意識することが、今の育児には求められると言えます。

>次ページで、2つめ、3つめの要因に触れていきます。