子育て・育児は、過保護も放任もNG
過保護にも放任にもならない育児ルールって?
■やり過ぎ育児パターン
- キーワード:
モンスターペアレント、ヘリコプターペアレント、毒親 - 特徴:
親がよかれと思ってやっていることが、子供にはいい形で届いていない。子供に自由度がなく、親が多くを決めてしまっている。
■やらなさ過ぎ育児パターン
- キーワード:
育児放棄、ネグレクト、児童虐待 - 特徴:
親として未熟である。親の力を間違った形で用いている
つまり、上記のようなケースは別枠に存在する問題ではなく、ごく一般的な育児の悩みと同じ線上にあるのです。要は、「守りに入るか」「突き放すか」がエスカレートしたことによる結果であり、ちっとも他人事ではないのですね。その点からも、できる限り早い段階で、育児のさじ加減を体得していくことが大切です。
気をつけたい! やり過ぎ、やらなさ過ぎの典型例
■やり過ぎ代表:過保護- 特徴:
過度に子供を心配するあまり、親が先回りして動いてしまう - 大きくなって懸念される問題点:
依存グセがついてしまう、自立心に欠けてしまう、自分で決められない
同じ抱っこでも、甘えたいときに抱っこしてあげるのと、歩きたくないから抱っこしてあげるのでは違います。その線引きを上手にしていくことがこのパターンを抜け出すポイントです。
■やらなさ過ぎ代表:放任
- 特徴:
「私は私のやり方でいく」「うちの子なら大丈夫」と、自分や子供を過度に信頼してしまう - 大きくなって懸念される問題:
弱音を吐けない、本音を言えない、周りとの波長が合わない
このようなケースは、親が子供に年齢不相応の期待をしていることが多く、「このくらいできるだろう」「1回言えば分かる」のように、安易に考えてしまっているところがあります。子供はそれを負担に感じますし、できないことがどんどん増えてきてしまいます。高いものを求め過ぎるから達成できないのに、それを強く叱ってしまっては、子供は前に進めません。
まずは口ぐせで自己チェック!
自分はやり過ぎなのか、はたまた、やらなさ過ぎなのか……? 渦中にいる自分には意外と見えにくいもの。判断の目安として、■「かわいそうに」「大丈夫?」が口癖のママ
⇒やらなさ過ぎということはありません。適切~やり過ぎの範囲にいます。
■「そんなこともできないの!」「それくらい自分でやりなさい」が口癖のママ
⇒やり過ぎということはありません。適切~やらなさ過ぎの範囲にいます。
過保護、放任に共通する問題点にゴールデンルールのヒントが!
一見すると、相反するように見える「過保護」と「放任」。しかし、実は、どちらにも共通する問題点があります。まずはそのヒントとなる、心理学の有名な話をお読みください。「ある日、釣り人が釣りを終えて帰り道を歩いていると、道に一人の男が座っていて、こう言った。『すみません、食べるものがなくて、困っています…』 釣り人は、自分のバケツの中の魚ではなく、持っていた釣ざおを渡し、自分が釣りをしていた場所とその方法を教えた」
ここで質問です。この話にはあるのに、やり過ぎ育児、やらなさ過ぎ育児には欠けているものとは何でしょうか?
それは、「相手にやり方を伝えているか」という点です。
この話に出てきた賢明な釣り人は、自分が釣った魚をその男の人にあげるのではなく、釣りの仕方を教えてあげました。魚をあげれば、すぐに飢えはしのげますが、翌日になればまた同じ飢えがやってきてしまいます。本当にその人に必要なのは、どう生き延びるかという方法です。その場だけの解決策よりも、自己解決できる策を教えることが救いの手となるのですね。
育児でいうなら、
- ジュースを注ぐ
- キャップを開ける
- 着替えをする
- ジュースを注いであげる
- キャップを開けてあげる
- 着替えさせてあげる
子育てにおいて、親が子供に伝えるべきものとは、生きる術(すべ)です。
- 過保護でやってあげるのも×
- 放任でやり方を教えないのも×
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