見える人には見えるけど、無頓着な人は気づきもしない
お金持ちと貧乏な人の違いはちょっとしたこと
特に昨今は、見える人にしか見えない局所的なバブルがいたるところで発生しているように感じます。
それは「業界」などという大きなくくりではなく、「特定商品群」「特定セクター群」「特定地域」といった、もっと限定された範囲におけるバブルです。
イメージでいうと、山奥の村で行われている盆踊りで人知れず楽しんでいる人たちがいる状況でしょうか。今風に言うなら、六本木ヒルズの49階(会員制のプライベートサロンがあるフロア)では、夜な夜なお金持ちたちのビジネス交流会が開かれ、会場のそこかしこで商談が行われているのに、1階のショッピングフロアを歩いている一般の人たちは、それをまったく知らないというような感じです。
チャンスという扉が開いている時間は短い
知ろうとすればたいていのことがわかるネット時代では、情報を探そうとする人と探さない人の間に、埋めようもない深い溝ができてしまいます。たとえば太陽光発電バブル。制度ができた初期の段階では電力の買い取り単価は高く、購入補助金も出ていました。しかし現在では買い取り単価は大きく下がり、ほとんどの自治体で補助金は打ち切られています。(もっとも、パネル自体の価格も下がっているので、初期に参入した人が必ずしも得かというとその限りではありません。私個人はまだまだ参入の旨みはあると考えています)
海外に目を向けてみれば、たとえばマレーシアでの不動産投資。
2013年までは、外国人は50万リンギット(約1500万円)以上の物件を買うことができましたが、今は100万リンギット(約3000万円)以上の物件しか買うことができません(規制のない経済特区を除く)。外国人投資家の急激な流入によって不動産価格が上昇し、政府が外国人による不動産取得に対する規制を強めたためです。
こうした局所バブルは、ほとんどの場合マーケットが小さく、かつチャンスの扉が開いている時間も短いものです。逆に言えば、そこに気がつくことができれば、一個人であっても、大きな利益を得られる、あるいは有利な状況を得られる可能性を秘めているということ。しかし、多くの人が知るのはたいていバブル崩壊直前で、一歩踏み出した直後に黒焦げになる、ということが起こりがちです。
では、気づく人と気づかない人の差はどこにあるのか。情報に対する感受性や好奇心はベースとして重要ですが、私は「検索キーワード」が1つのカギを握っていると考えています。
ありえないキーワードの組み合わせを考える
「激安」「格安」といったキーワードの組み合わせで検索して買い物する話はありがちですが、逆に「ありえない」キーワードで検索することによって、意外な発見をすることがあります。たとえば「マイホーム+タダ」なんて組み合わせで検索する人はそう多くないと思います。しかし私が実際にそれで検索をしてみたところ、いくつかの方法が出てきて、私も「ローンゼロ円住宅」を建設しました。
「ありえない」と思いつつも、「税金+ゼロ」とか、「投資信託+利回り30%」などで検索してみる。すると、ど真ん中にはヒットしなくても、意外と関連情報が出てくるものです。
ド定番の単語や、自分の常識の範囲内のキーワードで検索するだけであれば、出てくる結果も想定の範囲内。それでは自分の世界も変わらない。だから、ありえないと思われるキーワードの組み合わせや、欲望そのままストレートに検索をかけてみるのも有効です。
平凡なワードで検索すれば、平凡な結果しか出てこない。しかし非凡なワードで検索すれば、非凡な結果が出てくる可能性が高くなる。思わぬ発見や気づきが得られる。そしてそれが、自分の人生をより有利に豊かにしてくれるとしたら?
検索において重要なのは、「自分の生き方を変革させる」ために役立つ(であろうと思われる)キーワードの組み合わせを考えることです。未知の情報がうなるほど転がっているのがネットですから、自らを有利にしてくれるきっかけとなる情報が眠っている可能性は必ずある。
だからネット社会で生きる私たちが研ぎ澄ますべきは、「どのようなキーワードを組み合わせて検索するか」というセンスではないでしょうか。そしてこれは、意識すれば高めることができると考えています。
参考図書)「グーグル検索だけでお金持ちになる方法」(光文社)