火災保険はいわば非常用グッズ。請求時のポイントを平時から押さえておくことで安心かつスムーズな保険金請求ができます。以下でそのポイントを見ていきましょう。
1、そもそも、損害をカバーできる契約内容かを確認
水害にあった住宅街
たとえば、洪水で住宅が床上浸水の被害を受けたとき、契約している保険に「水災」の補償があれば、損害がカバーできます。ただし契約により損害の全額がカバーされるものもあれば、一部しかカバーされないものもあります。「水災」の補償がなければ、そもそも保険金の支払いはありません。
公的な支援金は最大300万円と限られているため、充分な保険金を受け取れないと自力で復旧を図らなくてはならなくなり、家計にとっては大変な打撃です。
風水害や地震は、生活の基盤を揺るがす大きな損害を及ぼしかねない災害です。ですから特に風水害や地震については、契約している火災保険でカバーされるのか、そしてカバーされる場合、どれだけカバーされるのかを平時に確認しておくことが欠かせません。
2、保険金請求の第一歩は、保険会社に連絡
■まずは保険会社へ連絡保険金を請求するときの第一歩は、損保会社への連絡です。損保会社の事故受付窓口に連絡をし、契約を確認してもらい、事故の概要や連絡先を伝えます。保険金が出るかわからない場合も、まずは連絡をしてみましょう。
損害の現場は事故があったことの証拠となるものですから、すぐに片づけたりせず、まずは連絡をしてどうすればよいか、確認するのが無難です。
契約を結んだ保険代理店に連絡をする人もいるかもしれません。その場合、代理店が事故対応を担当するサービスセンターに中継ぎをしてくれますが、損害調査を行うのがサービスセンターであることは変わりません。
■サービスセンターが判断
サービスセンターは事故の報告を受け、保険金の支払い対象となる事故かどうかを判定します。対象となる場合には、担当者から契約者に必要書類が伝えられます。保険金請求時の必要書類は「損害箇所の写真」および「修理見積もり」が基本です。
一方、保険金の支払い対象にならず、請求ができない場合には、契約者にその旨の説明がなされます。
写真や見積もりはサービスセンターの担当により精査され、損害額が確定されます。損害額が確定すると、担当は契約者に保険金の算出根拠を説明、保険金請求手続きに入ることになります。
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