重量と温度のダブルスキャンで加熱精度をアップ~日立「ヘルシーシェフ」
独自の重量センサー「トリプル重量スキャナー」は、食材の量に関わらず最適な加熱ができるのが最大の強み。しかし、食品の温度をセンシングする赤外線センサーが無いことで、大きな器に少量の食材など、食材の量だけを正確に測ることがしにくい状況では加熱しすぎるなど、どうしても弱点があったのも事実。そんな日立がいよいよ赤外線センサー「センター赤外線スキャナー」を搭載!重量センサーと赤外線センサーの両方を持つ、業界初の「W(ダブル)スキャン」システムで食品の重さと温度をはかって加熱ムラを抑えるのが今年の進化ポイントです。加えて、庫内天面奥の中央に赤外線センサーを設置できたのも注目したいところ。8眼スキャナーが前後に15段階スイングするのは他社と大きな差ではありませんが、センサーが天面中央にあるので、測定範囲をバランスよく120分割で計測できるのがメリット。真上から見ることで、マグカップの中の液体の高さが低かったり、口が小さいとっくりのような器でも液面の温度がスキャンでき、より適温に近づけることが可能になるという訳です。とっくりに入ったお酒を「人肌かん・ぬる燗・熱燗」などこまかな温度に温められるのは、なかなか立派です。
また、冷凍保存していた肉もムラを抑えて解凍できるのも進化した点。低出力のマイクロ波とスチームで仕上がりを向上し、ひき肉なら手でほぐしてすぐに使える状態に、刺身なら切りやすい状態に解凍できます。実際にひき肉の解凍を見せてもらいましたが、火が通ってしまうことなく、ほんの少し冷凍っぽい部分が残っている程度で、ほとんどムラなく仕上がっていました。これなら安心して解凍モードが使えそうです。
ただし、最適な解凍をするには、ひき肉・骨付き鶏肉・刺身など、14種類の肉・魚の解凍メニューボタンから該当の食材を選ぶ必要があります。これは、肉の特性や形状にあわせた加熱制御で解凍するプログラミングがされているから。しかし、かなり細かく分類されていたので、少々手間がかかるなぁ、というのも正直なころ。来年は、豚や牛など肉の種類に関わらず、肉の形状 (ひき肉・スライス・ブロック)の指定程度で上手に解凍できるようになることを期待しています!
※参考:メーカー製品サイト
※参考:ニュースリリース
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