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「ヨルタモリ」終了で初めて見えてきた事とは?

あの楽しい日々がいつまでも続くと思っていたのに……。しかし終わってしまうものは仕方ありません。我々にできることは、忘れてしまわないように、たびたび思い返すことなのかもしれません。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

お笑い・バラエティ番組ガイド

「タモロス」を再発!?

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月曜日から再び「タモロス」を発症させた方も少なくないのでは? 昨年10月にスタートし、豪華なゲスト陣とのトークや、他番組では考えられない斬新な企画で、往年のテレビの面白さを彷彿とさせた「ヨルタモリ」が、まる1年の放送を経てこのほど終了となりました。未公開編集版も含めて計44回、目を見張るほどに中身の濃いバラエティーでした。

番組の魅力については、これまでにも様々なメディアの中で分析されてきました。トーク、コント、そしてセッションとトゥーマッチなコンテンツが30分の中に詰め込まれているため、視聴者はその中のどれかを目当てに見ても、充分満足できました。

このように人気とクオリティを両立させていた番組が、たった1年で終了してしまうことは、異例中の異例と言ってもいいでしょう。公式コメントでは「当初から1年の契約で、タモリさんが更新をしなかったので終了となりました」とのことでしたが、これ、実際のテレビ界ではまず有り得ない事例です。


テレビの慣習を打ち破った決断

最初に1年なり半年なりの契約を結ぶのは、通常どの番組でも行われますが(以前はほとんど口約束でしたが、最近はどうなんでしょうか?)、それ以上の継続が決まった時に再契約したという話は聞いたことがありません。

特にバラエティーの場合、調子が良ければ5年でも10年でも続けようという気持ちで作っていますから、出演者の意向でカンムリ番組が終了なんていうのは、よっぽどのことでもないとあり得ない事でしょう。

まあ、番組パートナーの宮沢りえにとって、本業の女優とバーのママ(笑)を両立させるのは難しかったのかも。一度、舞台公演のためにお休みしたこともありましたし。終わると分かってからの完全な後付けですが、これだけ予算的にもアイデア的にも贅沢な作り方は、延々と息の長い番組を作り続ける体制というより、全力疾走で完全燃焼を果たしたようにも感じ取れます。
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