盆栽の王道ともいわれる真柏(しんぱく)はヒノキ科の常緑の樹木。盆栽としても樹齢の古いものが多くあります。冬は葉が赤茶色に変わりますが、気温が上がってくると再び緑色の葉が伸びて全体も緑色に戻り、凛々しい姿を楽しませてくれます。今回は、伸びた徒長枝の剪定をご紹介します。

生長期中の真柏の姿

真柏

春から秋口までの生長期の真柏の姿

全体に葉が込み合い、木の輪郭もぼやけています。このままですと、樹形がぼやけるだけでなく、木の内側への日照、通風が損なわれて葉が蒸れてしまい、色が悪くなって落葉していきます。真柏の美観と健康のために、生長期の剪定は欠かせません!




 
よく伸びます

特に木の頭頂部はよく伸びます

特に伸びやすいのが樹冠部です。
盆栽の頭頂部を樹冠(じゅかん)や頭と呼びますが、特に徒長して伸びやすい部分です。輪郭からはみだして伸びている様子がわかりますか。





 
不等辺三角形

理想は不等辺三角形

この写真のように、ゆるやかな不等辺三角形の中に葉を収めるように剪定をします。また、盆栽全体も不等辺の三角形の中に収まるように考えます。





真柏の切り方

バリカン刈り

バリカン刈りはNG!!

切り方の悪い例としては、写真のように理想の輪郭(ピンクの針金でつけた目印)よりもはみ出した部分の葉をバリカンで刈るようにばさばさと切ってしまうことです。このように切ると、無数の葉の切り口ができてしまい、切り口は茶色に変色して葉が傷んでしまいます。



葉の軸を切る

葉の軸を切る練習を!

正しい切り方は、このように、切りたい深さまで葉をかきわけるようにして、葉の軸の部分で切ることです。
剪定バサミの刃先がかなり細かな部分に当たっているのが分かるかと思います。





 
軸の切り口は一つ

軸の切り口は1か所で済みます

そのように切れば、この写真のように切り口が一か所で済み、葉の痛みも最小限になります。理想の輪郭からはみ出る部分を少しずつ写真のように切りますので、剪定=trimmingという英訳がしっくりきますね。





 
枝を下げる

それぞれの枝に針金成形して枝を下げました

さらに今回は、正面から向かって右下の部位の枝全体に針金成形をして、元の位置よりも低い位置まで枝を下げました。こうすることで棚のように枝と枝の間に空間(=日照・通風に効果的)ができ、美観もすっきりとして整います。




 
苔を張り替える

苔を張り替えてすっきり!

仕上げにまっ黒く変色していた傷んだ苔や古い肥料をはずして、きれいな苔をはり直しました。






不等辺三角形

全体も不等辺三角形に収まりました!

樹冠が不等辺三角形で、右下に枝棚ができたお手入れ後の真柏。少し大人っぽい姿になりました。






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