介護は「卒業」できる?
重度の合併症や意識障害がない限り、日常生活「自立」の可能性があります。
【参考記事】要介護状態になっても諦めない「筋力トレーニング」
筋力トレーニングは、要介護高齢者の健康を支える上で欠かせない要素のひとつです。加齢や病気治療中の安静、または運動不足により筋肉量が減少すると、全般的な体力が低下するだけではなく、心身に様々な影響を及ぼしあらゆる病気やケガのリスクを高めます。筋力トレーニングだからといって、息が上がるほどの負荷をかける必要はありません。1日たった5分トレーニングを継続するだけでも、筋肉量の減少加速を防ぐことができます。
思うように効果が現れない時は?~基本的な生活習慣を見直そう~
専門家の指導通りに毎日欠かさず筋力トレーニングをしているのに思うように効果を実感できない、トレーニングが急に億劫になって疲れやすくなってしまった…そんな時は、トレーニング方法と合わせて、食事、睡眠、余暇活動など基本的な生活習慣を見直してみる必要があります。運動・栄養・休養+余暇活動(遊び)のバランスが鍵
年齢にかかわらず筋肉量をアップさせるためのチェックポイント3つ1)栄養状態は良好ですか?
しっかり食べて、しっかり休むことが筋力トレーニング成功の秘訣です。
肥満度の判定に用いられる「BMI(体格指数)」はどうでしょうか。標準体重より痩せ過ぎている場合は、栄養状態があまりよくないことが予測されます。逆に肥満度が高い場合は、トレーニング中に膝・腰が大きく疼痛の原因となるため減量を意識する必要があります。
【参考】BMIの算出方法
(厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト)
※病気・ケガの後は専門家に指導を仰ぎ特別な配慮を
病気やケガの後遺症として手足に痛みや麻痺が残っている場合は、主原因の発症からの期間や回復の程度に応じて、特別な栄養管理が必要になります。発症から間もなく栄養の吸収率が低い時期などは、筋力トレーニングが禁忌となることもありますので、医師や管理栄養士に相談しながら慎重に行っていきましょう。
2)休養(休憩・睡眠)はとれていますか?
トレーニングと休養のバランスが崩れると、食欲不振や意欲減退などの不定愁訴が現れやすくなります(:オーバートレーニング症候群)。トレーニング後は、24時間から48時間あけて次のトレーニングを行うのが望ましいといわれていますが、高齢者の場合は、日々の体調にあわせて運動量を調整することが大切です。
睡眠不足の状態でのトレーニングもお勧めしません。ぼーっとした状態では、関節が動いている感覚や力が入っている感覚を脳が認識しにくくなり、トレーニングの効果が半減してしまいます。注意力も散漫となるため、転倒やケガのリスクも高まり危険です。
3)余暇(遊び)時間を持っていますか?
トレーニングを積んでもなかなか良くならない、本当に効果があるのだろうか…などと悩みはじめると、目新しいことに興味・関心をもったり、仲間と喜びを分かち合うような機会も失われがちになってしまいます。週に1度は「こうしなければなならない」といった枠にとらわれず、自由に自分の時間を楽しむことで、生活全体にメリハリがつき、トレーニングに対する集中力や意欲も変わってきます。