そもそも「介護休暇」とは

介護休暇と介護休業制度

介護休暇と介護休業制度は異なる制度。同じ人が両方利用することも可能です

介護休暇は、労働者が要介護状態となった家族を介護するため、対象家族1人につき、1年に5日まで(2人以上の場合は10日まで)休暇を取ることができるという制度です。

介護休業制度と同様、育児・介護休業法に定められており、労働者が介護休暇の申し出を行った場合、事業主は拒否できません

介護休業制度が一定期間連続して休みを取ることを前提としているのに対し、介護休暇は1日単位で休みを取ることを前提にしています。例えば、介護休業を3カ月にわたって取得した人が、休業後に職場に復帰し、必要に応じて介護休暇を取るといった使い方も可能です。

介護休暇の概要は、下記の通りです。

■介護休暇の対象者
要介護状態(負傷・疾病または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態)の対象家族を介護する労働者

※パートやアルバイトの場合も、期間の定めのない労働契約で働いている人は対象となる。

ただし、以下のような場合は対象外。

  1. 日々雇用されている
  2. 期間を定めて雇用されており、下記のいずれかに該当する
    ・勤続6カ月未満
    ・1週間の所定労働日数が2日以下
  3. 労使協定で対象外と定められている

■介護の対象となる範囲
  • 配偶者
  • 父母、子、配偶者の父母
  • 同居し、かつ扶養している祖父母、兄弟姉妹、孫

■介護休暇を取得できる回数
対象家族1人につき、1年に5日まで(2人以上の場合は10日まで)
※半日単位で取得可能

詳しくは育児・介護休業法の「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」をご覧ください。
  

介護休暇は労働者の権利として保証されている

介護休業制度と同様、「うちの会社では、介護休暇なんて取れない」「無理に介護休暇なんて取ったら、クビになる」といった心配をする人もいるでしょうが、こうした心配は不要です。

育児・介護休業法には、「労働者が介護休暇を申し出た、または介護休暇をしたことを理由として、事業主が解雇その他不利益な取扱いをしてはならない」といった内容が明記されており、事業主はこれに従わなければならないためです。

万一、会社に申し出を行った際に、「うちの会社には介護休暇はない」などと断られてしまった場合は、労働局に相談しましょう。会社に対して、介護休暇を受け入れるように指導してくれます。会社がこの指導に従わない場合は、20万円以下の罰金を支払わなければならないほか、悪質な場合は指導に従わない旨を公表されることになります。

詳しくは厚生労働省の「育児・介護休業法のあらまし、22不利益取扱いの禁止」をご覧ください。

介護休暇の申請方法

介護休暇を利用する場合、その申請は事業主に対して行うことになります。事業主が定めた申請書に必要事項を記入し、提出しましょう。

事業主によっては、医師による診断書などを併せて提出する必要がある場合もあります。

介護休暇中の賃金はどうなる?

介護休暇中の賃金については法律では定められていないため、事業主によって対応が異なります。無給となる事業主も珍しくありません。

介護休業制度と違うのは、介護休暇は「介護休業給付金」の対象とならないことです。

この介護休業給付金については、別記事で詳しくご紹介します。

介護休業制度については、別記事「「介護休業制度」は労働者の権利!対象者・申請方法等」をあわせてご覧ください。



※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。