ラ・ブランジェ・ナイーフ、世田谷区若林にオープン
赤いドアが目印
かつて中目黒、代官山にあった人気パン店「ラ・ブランジェ・ナイーフ」が閉店後9年の時を経て、東京に戻ってきました。新しいお店は世田谷の若林。環状七号線沿いです。
谷上正幸さん
パン職人の谷上正幸さんはナイーフを休止していた9年の間、
ホテル ラ・スイート神戸ハーバーランド直営の「ル・パン」や
京都八百一本館「ザ・ブレッド」など、いくつかの新店の立ち上げに主に携わり、その後ドミニク・サブロンさんに見染められ、パリで修業後、日本でシェフ・ブーランジェに就任したばかりだったのですが、帰国後一年も経たないうちに運営会社の事情で「ドミニク・サブロン」日本撤退という残念な状況に。それで心機一転。「独立をあらためて考えました。やるしかなかった、というのもありますけどね」。自身の店を再開することを決意したのです。
ショウケースごしに厨房がちょっと見える
日本にはいろいろなスタイルのパン屋さんがありますが、かつてのラ・ブランジェ・ナイーフといえば、多い時は日に150本を売り上げていたバゲットはもちろん、食パン、ロッゲン・シュロートブロートなどの本格ドイツパン、そしてメロンパンやあんパンまでオールマイティに揃う、日本のパン職人の技を感じるお店でした。新しいお店はどんなふうになるのでしょうか。2015年9月22日、オープンを3日後に控えたラ・ブランジェ・ナイーフを訪れ、取材しました。
「バゲット」は伝統的なニッポンのフランスパンの味
赤いドアを開けて店に入ると、対面販売のショウケース。自家製酵母種のパンはまだ準備中だったけれど、バゲットにバタール、食パンにメロンパンにあんパンなど、定番のパンがすでに焼き上げられていました。
「エッグロール」はナイーフのブリオッシュ
たまご色にしっとりと焼き上げられた「エッグロール」はナイーフのブリオッシュ。国産小麦「ゆめちから」が50%配合されています。
「エッグロール」
なにかの素材が多かったり少なかったりすることなく、ほどよいバランスで毎日食べても飽きのこない「パン・ド・ミ」には「ゆめちから」が70%「キタノカオリ」が30%。かつては外麦100%でつくられていたパンたちも、新しいナイーフでは国産小麦が少しずつ取り入れられています。
シンプルで飽きのこない「パン・ド・ミ」と「イギリスパン」