越前そばがいただける神楽坂「九頭竜蕎麦」 

九頭竜蕎麦の玄関

九頭竜蕎麦の玄関

JR中央線・東京メトロ各線の飯田橋駅を出て早稲田通りを歩き、坂を上って二つ目の路地を右折すると、「福井県産そば使用店」と書いてある緑の幟(はた)がある。正確には福井県が推奨している「おいしい福井県産そば使用店」の認証店という意味である。最近開店した支店の「九頭龍蕎麦はなれ」ともどもこちらのお店は認証店である。

店名は少し変わっているが、店主が福井県出身であり地元の”九頭竜川※”にちなんで付けられたものと容易に理解できる。そば粉は全て福井産であり、店主の地元にいるお母さんが一手に手配されていると店長が教えてくれた。

週末のお昼時ということもあり店内は、ほぼ満席だった。フロアスタッフは3~4名いるが店長の手際良い接客でうまく廻っている。 店内は左が調理場で、その先に蕎麦打ち部屋があり、電動石臼が置かれている。部屋の中央に大きなテーブルがあり、その周囲にテーブル30席、カウンターテーブル10席が配置されている。40席確保できるお店は都内ではあまりないので会合や何かのイベントに使えそうである。

※店名にもなっている九頭竜伝説とは、日本各地に残る九頭龍(大神)に関する伝承・伝説のこと。箱根神社、三井寺、鹿野山などにそれが残っている。福井県では黒龍川(後の九頭龍川)の守護が祈願され、九頭龍川流域での黒龍大神信仰が生まれた。この川の流域は豊かで良質な地下水が湧き、酒造りが活発に行われた。

メニュー

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お品書き

お店のホームページに「福井の地酒と郷土料理九頭龍蕎麦は、福井の郷土料理と、おろしそばでおもてなしするお店。 北陸の風土が育んだ、一本筋の通った料理とお酒で、心身ともに満たされる食のひと時をどうぞお過ごしください」とあるように、蕎麦前と越前そばが美味いお店である。 

越前そばの別名は「おろしそば」であるが、もともと醤油がない時代にそばを大根汁につけて食べた名残が影響している。おろした大根と独特のつゆと色が黒くコシのある麺が、越前おろしそばである。そばの香ばしい甘みと大根おろしの辛みが癖になる一品である。

越前そばの命名は、昭和22年に昭和天皇が北陸を視察された時に武生(現在:越前市)でおろしそばを食べられ、その後「あの越前そば」と口にされたことに由来しているそうだ。
越前そばは、日本の郷土料理を選定している農山漁村の郷土料理百選の1つに選定されている。もともと福井県はそば処で、おろしそばは蕎麦の殻まで挽いて加 えるので風味が強く色も黒っぽい。また大根は辛み大根を使用するのでピリ辛味となる。とはいえ具には、刻みネギ、鰹節、刻み海苔などの定番を使用するので食べやすくなっている。

ランチメニュー「涼風七福蕎麦」をいただく

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涼風七福蕎麦

昼のメニューは、越前おろし蕎麦、おろし蕎麦三昧(昇竜舞茸の天ぷらおろし、とろろおろし、おろし蕎麦)、名物昇竜舞茸蕎麦、セイコ蟹の玉子とじ蕎麦、などの興味深いメニューが並ぶ。

今回は気になる夏場限定の「涼風七福蕎麦」1580円を注文した。そば粉はもちろん福井産・大野在来種であり香りは穀物感溢れ、たぐり上げると、豊かに広がる深い香りがする。私好みのそばである。

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納豆、オクラなど。ネバネバがいっぱい

具沢山の薬味は、とろろ、納豆、オクラ、紫蘇、エビ、ワカメ、玉子、茗荷、大根、天かすの、これでもかと思えるほどネバネバの食材が盛りだくさんだが、薬味にもう一皿、のりと鰹節が添えられさっぱりと仕上げることもできる。夏の体力が低下しているときにいただくと、元気がでそうな涼風そばである。

竹筒の蕎麦湯


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蕎麦湯

蕎麦湯はお洒落な竹筒型湯桶に入って出てくる。蕎麦前が入っているかと勘違いしそうだがれっきとしたさらさら透明で自然な釜の湯てある。蓋がないから蕎麦が出された後にすぐに出されるので嬉しい。


【店舗情報】
店名:九頭龍蕎麦
住所:東京都新宿区神楽坂3-3
TEL(予約) : 03-6228-1886
交通手段 :東京メトロ飯田橋駅徒歩3分・JR飯田橋駅西口徒歩4分
営業時間 :
[月~金]11:30~14:30(LO14:00)、17:30~23:00(LO22:30)
[土]12:00~23:00(LO22:30)、 [祝]12:00~21:00(LO20:30)
定休日:無休(年末年始などはお問い合わせください) 
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