カツラの木~黄色い葉からべっこう飴の香り
下の池を過ぎ、野原を下っていきましょう。向かって右手の林には、カツラの木が植えられています。丸いハート型の葉は、10月ごろ黄色く色づき、べっこう飴のような香ばしい香りを漂わせます。カツラの木は、鎌倉彫の原料となる木。鎌倉に自生している木ではなく植えられたものですが、鎌倉ゆかりの植物の1つといえるでしょう。
ししいし~子どもたちが登ってヤッホー!
下池のほとりを通って、さらに下っていきましょう。秋には、植えられたモミジが美しく紅葉します。やがて、ライオンのような形をした岩が見えてきます。獅子の形に似ていることから「ししいし」と呼ばれ、かつてこの辺りが一面田んぼだった昔から、この地にそびえてきました。子どもたちは岩の上に登って「ヤッホー!」したり、下の小川で遊んだりと、思い切り遊べる場所。川にはマシジミというシジミの仲間や、ホタルの幼虫のえさになるカワニナという巻貝もいます。このしし石そばに、鎌倉中央公園の山崎口があります。
湿地~秋には赤いお花畑に
道を奥へと進んでいきましょう。左手に、湿地があります。こちらの湿地にも10月ごろ、オオミゾソバやツリフネソウの赤い花がたくさん咲きます。野外生活広場~川遊び&土の滑り台も
奥へと進んでいきましょう。やがて、広々とした野外生活広場に到着します。農家風休憩舎の裏側には小川が流れ、こちらも子どものちょっとした川遊びスポット。また、その奥の斜面は土の滑り台のようになっており、ズボンを泥んこにして遊ぶ子どもたちの姿が。
また、広場の反対側には、小段谷戸(こだんやと)と呼ばれ、一段上がった上に、小さな田んぼがあります。田んぼの脇の斜面には、ヨメナやヤマハッカなど、秋の野草が花開きます。
以前、テレビ収録でモーニング娘。などのアイドルの皆さんをここにご案内したときは、「わあ~田んぼだ!」「なんだか懐かしい景色ですね」とワクワクした表情。ドングリの写真を撮ったり、「ひっつき虫」と呼ばれるオナモミの実を服にくっつけて遊んだりと、童心に帰って楽しんでいらっしゃいました。鎌倉でのこんなネイチャー体験も、意外性があって楽しいですよね。