ゴルフ・ヴァリアントをクロスオーバー化
VWゴルフ・オールトラックのボディサイズは全長4585×全幅1800×全高1510mm。価格は「TSI 4MOTION」が347万円、「TSI 4MOTION Upgrade Package」が367万円
ゴルフらしい精緻や作りや広大な荷室など、ステーションワゴンを検討している人にとって、輸入車では価格の面からいっても外せない選択肢のひとつ。ゴルフ・ヴァリアントはそんな存在ではないだろうか? 個人的にもやや硬めの乗り味をのぞけば、同クラスでベストチョイスに上げたいほど。
ゴルフ・ヴァリアントが属するのはサイズ的には、CセグメントとDセグメントの大きさくらい。Cセグメントのワゴン市場は、日本では国産勢の独壇場に近く、トヨタ・カローラフィールダー、ホンダ・シャトルなどがある。
その中で、ゴルフ・ヴァリアントは2008年以降、年間2500台から2014年の9000台超と輸入車の中でトップシェアを誇る。
国産ワゴンと競り合える価格設定
2015年7月21日、ゴルフ・ヴァリアントをベースにクロスオーバー化したゴルフ・オールトラックが日本にも導入された。347万~367万円という価格設定は、105mm全長が長くなるものの、全幅は逆に20mm狭くなるスバル・レヴォーグの2.0L搭載車(334万8000円~356万4000円)とかなり近い。
レヴォーグはDセグメントといえるサイズだが、国産ワゴンを代表するモデルであり、さらに上級のレガシィ・アウトバック(313万2000円~340万2000円だが、在庫分のみ)も狙える価格設定になっている。
さて、ゴルフ・オールトラックは、パサート・オールトラックやアウディ・オールロードクワトロ、ボルボ・XC70、レガシィ・アウトバックなどと同じように、ステーションワゴンをクロスオーバー化したモデル。
ゴルフ・オールトラックの最低地上高は165mmで、ベースのヴァリアントよりも25mm高くなっている(全高も25mmアップ)。
アプローチアングルは14.5°、ディパーチャーアングルは17.3°、ランプアングルは9.4°を確保。林道やスキーなどの相棒として、公道なら不足のないロードクリアランスといえるだろう。
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