VW(フォルクスワーゲン)/ゴルフ

ゴルフ・オールトラックは実用性も走りも価格も魅力(2ページ目)

ゴルフ・オールトラックが日本に上陸を果たした。ヴァリアントをベースに最低地上高と全高を高め、4WDのみを設定。従来のゴルフ・シリーズにはない1.8Lエンジンの搭載など見どころは満載だ。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

スポーツワゴン的なキャラではないが、速さに不足はなし

VWゴルフ・オールトラック

エンジンは1.8LのTSI。湿式多板クラッチ式の6速DSGとの組み合わせで、180ps/280Nmを発揮する


エンジンはゴルフ・シリーズ初となる1.8L TSIで、パワートレーンは湿式多板クラッチとなる6速DSGを搭載。最新世代のハルデックスカップリングを採用した「4MOTION」、つまり4WDのみ。路面や走行状況により、トルクをリヤに100%配分することが可能。

走り出すと、最低地上高と全高アップの影響はほとんど感じさせず、ノーマルのヴァリアントより少し乗り心地がいいかな、と思える程度で、ゴルフ・シリーズらしい硬質な乗り味は健在だ。

180ps/4500-6200rpm、280Nm/1350-4500rpmを発揮する1.8L TSIエンジンは、驚くほど速くはないが、それでも4WD化され、「TSI ハイライン」と比べると140kg重くなっていることを考えると十分納得できる動力性能を披露してくれる。JC08モード燃費は14.7km/L。

山岳路から高速道路まで、ドライビングプロファイル機能がノーマルモードでも流れをリードできる。不足なら同機能を「スポーツ」にすればアクセルレスポンスがグッと高まり、文字どおりスポーティな走りも楽しめる。

トランスミッションは湿式の6速DSGで、年々アップデートされているだけあって撮影のためゆっくりと動かす際もほとんど(わずかにあるが)ギクシャクした感じは受けなかった。

オフロードでも安心の機能を搭載

VWゴルフ・オールトラック

専用デコラティブパネルやドアシルプレート、ロゴ入りの専用ファブリックシートなどを採用したインテリア


今回はオフロードで試すことはできなかったが、ドライビングプロファイル機能には「オフロード」モードが追加されている。こちらはABSの調整(ホイールロックの間隔を制御)、ヒルディセントコントロール(下り坂で車速を一定になるように制御)、アクセルペダルの特性変更(アクセルを緻密にコントロール)からなるもので、滑りやすい路面で重宝しそうだ。

そのほか、4WD化でも605L~1620Lと、同クラスでもトップクラスの荷室容量を確保するなど、実用性の高さはベースのヴァリアントと変わりないのも魅力。

VWゴルフ・オールトラック

605~1620Lという広々した荷室がゴルフ・ヴァリアントの魅力だが、オールトラックも4WD化されながら同じ容量が確保されている



小さな子どもが2人いるようなファミリーでもベビーカーなどの数多くの荷物を積載しても対応してくれるはずだし、主に2人で使うなら大半の趣味の道具を飲み込んでくれるだろう。

気になる安全装備もシティエマージェンシーブレーキをはじめ、アクティブクルーズコントロール、ポストコリジョンブレーキシステムなどを標準装備し、「Upgrade Package」を選べばレーンキープアシストシステムやバイキセノンヘッドライトなどが付いてくる。

ややニッチなクラスであるワゴン派生型クロスオーバーモデルではあるが、ゴルフの参戦で市場が活性化し、通常型のワゴンユーザー(潜在ユーザーも含めて)からの注目を集める存在になることは間違いない。

「普通」のワゴンよりもアクティブなライフスタイルを想起させてくれるゴルフ・クロスオーバーは、いざという時の4WD性能(必要な人はもちろん)に代表される全天候型の走りでもプラスアルファといえる魅力をもたらしてくれるはずだ。

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