スプラトゥーンをテザリングで対戦?
テザリングを使ってスマートフォンに据え置きハードを接続するというのは、コアなユーザーであるほど考えもしないことかもしれません
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その時書いた記事の補足という意味も込めまして、今回モバイルWiFiルーターであるとか、あるいは、テザリングを利用してスマートフォンを経由してオンラインゲームをするのはあまり好ましくないですよ、というお話をしたいと思います。
実は、任天堂から発売し、既に日本国内で50万本以上の大ヒットとなっているWii U用サードパーソンシューティングゲームの「スプラトゥーン」で、モバイルWiFiルーターや、あるいはテザリングを使ってスマートフォンから、オンラインに接続しているという人がわりといるんじゃないか、という話題があがっています。
このことは、例えば光回線などを使って遊んでいる人からすると、実はかなり嫌な、やめて欲しい遊び方だったりします。ことはスプラトゥーンに限らず、オンラインゲームを多くの人に快適に遊んでもらう為に解決しなければいけない課題の1つであると言えます。しかし一方で、こういう人が出てくるという状況そのものは、ゲーム業界全体にとって悪くない出来事でもあります。
モバイルWiFiルーターでオンライン対戦をすると何が良くないのか、というところから、整理してお話したいと思います。
通信速度より応答速度
細かくいうと、固定回線であっても、ルーターと本体を繋いでいるのが無線か有線か、使っている回線が、例えば光回線かケーブルテレビか、というようなことでも随分違います。
この時、対戦が快適にできるかという目安として、通信速度を気にしているけれど、応答速度はあまり気にしていない、という人がいます。しかし、応答速度というのがオンライン対戦においてはとても大切です。
通信速度というのは、「Mbps」なんて単位であらわされるもので、一般的にはこれが十分にあるとインターネットなどがスムーズに行えます。Mbpsというのはmegabit per secondの略で、要は1秒間にどれくらいの要領のデータを送ったり、あるいは受け取ったりできるか、ということを表現していて、この数字が大きければ大きいほど、大量のデータがやりとりできます。つまりこれは通信速度と書いていますが、量の話なんですね。大きなデータをダウンロードしたり、動画をスムーズに観たりという時には、非常に重要です。
しかし、ゲームのオンライン対戦というのは必ずしも大容量の通信が必要というわけではありません。むしろプレイヤーの操作を素早く反映させなければいけませんから、細かいデータを四六時中やりとりしているような状態です。この時重要になるのが応答速度で、これは「ping値」というもので表現されます。ping値というのは小さなデータを相手に送って、帰ってくるまでの時間のことを言い、単位は「ms」、msはmillisecondでミリ秒ということなので、1msは0.001秒。この数字が小さければ小さいほど、時間が短い、つまり早く応答があったということで、応答速度が速い、ということになります。
そして、テザリングでスマートフォンを使ったり、モバイルWiFiルーターを経由して通信すると、この応答速度が遅かったり、安定しなかったりすることが多いんですね。じゃあ、ping値が大きいとどういうことになるのでしょうか。