テクノポップ/アーティストインタヴュー

ゲツプロが考えるクラブイベントのあり方(3ページ目)

9月23日、clubasiaにてアラフォーにも優しいデイタイム・クラブイベント「HARDFLOOR VS GEKKAN PROBOWLER 2015」を開催。ゲッカンプロボーラーのyaskikutaさんに、クラブミュージック、クラブイベントについて語っていただきました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

デイタイムでやる意義

ガイド:
昨年、第1回目となる「HARDFLOOR VS GEKKAN PROBOWLER」を、アシッドハウスの大御所、HARDFLOORを招いて開催されましたが、その反響はどうだったのですか?

Hardfloor vs. Gekkan Probowler Japan 2014
(YouTube)
hardfloorvsgekkanprobowler2014

HARDFLOOR VS GEKKAN PROBOWLER 2014

hardfloorvsgekkanprobowler2014

HARDFLOOR VS GEKKAN PROBOWLER 2014

hardfloorvsgekkanprobowler2014

HARDFLOOR VS GEKKAN PROBOWLER 2014


yaskikuta:
多くの人が楽しんでくれたと思います。でも、僕が一番楽しんだのは間違いない(笑)。ゲツプロまわりの多くのスタッフがツアーにも同行してくれて、本当に感謝してます。凄く助けられました。今年も開催できるのは、みんなが「またやりたい!」って言ってくれたのが大きいんですよ。パーティーを続けられる理由はこの言葉の力ですよね。スタッフからもお客さんからも「ありがとう」って言われたら何度でもやっちゃいますよ。

ゲッカンプロボーラー - MINA-303 (Hardfloor vocal remix) MV (YouTube)

ガイド:
アシッドハウスにリアルタイムで衝撃を受けた世代、HARDFLOORの場合はアシッドハウスリヴァイヴァルと呼んだ方がいいのかもしれませんが、すでに彼らはアラフォーですよね。やはり、その世代の方が多かったのですか?

yaskikuta:
僕がまさにその(アラフォー)世代で、同世代のお客さん多かったですねー。みんな昔はどっかのクラブですれ違ってんだろーなーって。HARDFLOORは我々世代にとって本当に特別な存在ですから。この世代のテクノファンでHARDFLOORを知らないって人は一人もいないですよ。昨年は新旧のテクノファンが集結して本当に最高のパーティーでした

ガイド:
今年も「HARDFLOOR VS GEKKAN PROBOWLER」を開催ということですが、9月23日の最終日となるclubasiaでのイベントは、オールナイトではなく、デイタイム枠(18:30~22:00)ですね。これはやはりアラフォー世代にも優しい配慮ということでしょうか? 僕なんかは、アラフォーも超えてしまい、オールはやはり辛いので、助かります(笑)。

HARDFLOOR VS GEKKAN PROBOWLER 2015
9/23(水)@clubasia(東京)

時間◇18:30~22:00
料金◇当日3500円(1d別)/前売3000円(1d別)
出演◇HARDFLOOR / ゲッカンプロボーラー / HONDALADY / シェンフーシュバイツ
info.(Facebookイベントページ)
hardfloorvsgekkanprobowler2015

HARDFLOOR VS GEKKAN PROBOWLER 2015 フライヤー


yaskikuta:
はい。まさにアラフォーによるアラフォーの為のパーティーです。昨年のデイタイム開催を経て感じたんですよね。まだまだ我々世代も元気じゃん! ジジイもババアもまだまだ踊れんじゃん! (デイタイムなら…)って(笑)。正直、昨年HARDFLOORライヴをデイタイム枠でやるのは少々賭けだったんです。テクノ=暗闇=深夜(オールナイト)のイメージは強いですからね。でも箱に入ってしまえば、デイタイムでも十分暗い訳で。

僕も深夜のクラブは大好きで、否定するつもりは全くないのですが、常々思うのが、深夜じゃなくても良くね?なんです。デイタイムの方が特に日本人には合ってるんじゃねーか?って思うんです。クラブ文化ってそもそもが欧米からの輸入文化でしょ? 欧米人と日本人じゃそもそもの体力が全然違うよね? 仕事終わりに朝までフィーヴァー!なんて30過ぎたら日本人はほとんど無理よ。ましてや欧米と違って本当に良い意味で日本のクラブはクリーンでしょ。みんなが寝静まってからこっそりクラブでぶっ飛ぶなんて文化は元々ないじゃん。そう言う意味では日本のクラブシーンて奇跡だよね。

ただ問題なのが低年齢化。大人が遊ぶクラブシーンがない。だったら日本人に適した独自のクラブシーンをデイタイムにも作って良いよね。欧米のクラブに憧れてマネするだけでは本当の意味で日本にクラブシーンは根付かないと思うんだ。欧米から学んだ事を日本に適したカタチに進化させるって事。僕は日本のクリーンなクラブ文化は最高にクールだと思う。世界中の本当の音楽ファンが憧れるクラブシーンなんだ。HARDFLOORの2人も来日する度に「日本のリスナーは最高だ。心から音楽を楽しんでいる」って言うんだよね。

フェスなんかだとオールナイト公演じゃなくても誰も文句言わないじゃん。むしろ「いーねー!」「助かる!」って意見の方が多くね?それが本音なんだよ。みんな無理してカッコつけて深夜に固執してんだよ。体力があり余っている若者は深夜のクラブで騒ぐ。ジジイとババアはデイタイムに音楽を堪能する。これが日本のクラブシーンのあり方なんじゃねーかな。アラフォーのテクノファンが今ではクラブに行かなくなったけど、テクノを聴かなくなった訳ではないんだよ。そう言う場(デイタイムのテクノパーティー)があればみんな喜んで集まるって事。日本にはほんと幅広い世代の熱心なテクノファンがまだまだ存在してる。そんな人が遊びやすい集まりやすい場って大切だよね。
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