マイレージ
知っておきたい「基礎知識」あれこれ

旅行ファンの間では、今やすっかり浸透した「マイレージサービス」(以下マイレージ)。ひとことで説明すると「飛行機で飛んだ区間距離(マイル)をポイントに換算してため、それが一定の基準に達すると無料航空券やアップグレード券(エコノミーからビジネスクラスへなど、ひとつ上の座席クラスが利用できる)などの特典がもらえる、航空会社のサービス」です。会員制ですが、基本的に入会金や年会費は必要なく、各社のウェブサイトなどから簡単に会員登録ができます。国内外を問わず旅行好きなら、複数のプログラムの会員になっている人も少なくないでしょう。

JALとANAのプログラムだけでも
計4000万人以上が会員に

マイレージのパイオニア、アメリカン航空のマイレージ関連のウェブサイト。

マイレージのパイオニア、アメリカン航空のマイレージ関連のウェブサイト。

マイレージのことを業界ではFFP(Frequent flyer program:フリークエント・フライヤー・プログラム)ともいいます。マイレージは、1981年にアメリカン航空が世界で初めて導入しました。これはいわば、しょっちゅう乗ってくれるお得意さんのためのサービス。お得意さん=優良顧客(上級クラスの利用者や頻繁に利用するビジネスマンなど収益性の高い乗客)を優遇することで、自社に囲い込もうというマーケティング戦略のひとつです。アメリカン航空が導入した直後に、ユナイテッド航空が同様のサービスを導入するなど、マイレージは米国の大手航空会社の間でまたたくまに広がったそうです。ちなみに日本航空(JAL)も米国では80年代前半に国際線を対象に同様のサービスを開始していますが、会員は海外出張の多いビジネスマンなどに限定されていました。

 

その後マイレージは世界の大手航空会社が次々と導入してゆきますが、日本においてマイレージの認知度が高まったのは1997年ごろから。JALやANAなどの国内大手が、国内線も対象にした新しいプログラムを導入し、大掛かりなキャンペーンを繰り広げたことがきっかけでした。以降、日系各社の会員数は増加の一途をたどります。現在は「JALマイレージバンク」と「ANAマイレージクラブ」をあわせると、会員数が4000万人を超える大規模なサービスとなりました。2社とも会員になっている人は多いと考えられますし、登録だけして実際にサービスを利用していない会員もいるはずですが、この数字を見るだけでも、マイレージが“国民的サービス”として浸透していることがよくわかります。

基本は「乗ってためる」
予約クラスで違う加算率

マイレージの基本は、乗ってポイントをためること。エコノミークラスの普通運賃(高額だが、乗る航空会社や予約の変更、乗り継ぎ回数などの利用条件にほとんど制約がない航空券)なら、多くの場合、乗った区間のマイル数が100%加算されます。例えば成田/サンフランシスコ間の距離が5130マイルなら、片道で5130マイル(ポイント)がたまります。しかしエコノミークラスでも割引運賃になると、プログラムにより加算率の異なることが多く、割引率の大きい航空券のなかには加算対象外(乗ってもポイントはつかない)のものもあります。

いっぽう、ビジネスクラスは区間マイルの125%、ファーストクラスは同150%の加算率のプログラムが主流ですが、ルフトハンザ ドイツ航空の中長距離路線のように、ビジネスクラスは同200%、ファーストクラスは同300%といった高加算率のところもあります。いずれにしても、高い運賃ならポイントもそれだけたまりやすいというわけです。

ポイントをためる方法は後述するようにほかにもいろいろありますが、この「乗ってためる」のがもっとも効率のいい方法といえるでしょう。欧米などの長距離路線に乗ってマイル数を稼ぎ、国内や近距離のアジア方面など必要マイル数の少ない区間の特典に交換するのが、マイレージのビギナーにはおすすめです。