主要科目である「会計学」、「監査論」、「企業法」、「租税法」において、それぞれどのような問題が出題されているのか分析を通して、公認会計士に求められる能力について考えたいと思います。
今回は「監査論」について、その出題範囲と最近の出題傾向にも言及しながら考えてみることにします。
良問で点数を稼ぎ、難問・悪問で部分点を狙う!
公認会計士試験の過去問を見ると、他の試験と同じく、良問(真面目に勉強していれば得点が稼げる問題。真面目に勉強した者とそうでない者との得点差がきっちりと開く)と、難問・悪問(真面目に勉強した者とそうでない者とで得点差がつかない)があります。本試験が終了すると、TACや大原といった専門学校が解答例をWEB上に発表しますが、専門学校によって解答が異なることがたまにあります。そういう問題が、難問・悪問といえるでしょう。
試験合格のためには、良問で「いかに点数を稼ぎ」、かつ、難問・悪問で「どれだけ多くの部分点数が取れるか」が、合格のカギです。
詳しくは「公認会計士試験の専門学校に通う最大のメリットとは」の記事でご紹介しています。
なお、公認会計士試験は、公認会計士・監査審査会から公表される「出題項目の例」というものから出題されます。膨大な試験範囲の中から、出題項目を例示してくれているのですが、「短答式試験」では、これらの項目を体系的に理解しているか否かが判定されます。
また、「論文式試験」では、「出題項目の例」の網掛け部分が重点的に出題され、思考力、判断力、応用能力、記述力等が判定されます。
次のページでは、「監査論」の短答式試験について解説します!