筋肉痛と「超回復」を制するものは筋トレを制す!
筋肉痛は筋肉強化のメカニズム「超回復」の開始サイン
しかし、日常生活に支障が出るほどの痛みが出てしまう場合は、筋トレの方法に問題があるかもしれません。筋肉痛とうまくつき合いながら、筋肉量を増やしていくコツをお届けします。
<目次>
筋肉痛超回復とは?痛みのウラで起こっているメカニズムと真実
覚えておいて欲しいのは、筋肉痛は体からの大切なサインだということ。まずは、その理由について説明していきましょう。わかりやすく説明すると、筋トレなどで筋肉に負荷をかけると、筋繊維は小さな損傷を受けます。すると、成長ホルモンが損傷を修復させようとします。その修復の過程で、痛みが起きることがあり、「筋肉痛」として体にあらわれます。そして、無事に成長ホルモンにより筋肉が修復されると、これまでより少しだけ強く(太く)なります。この一連の過程が、「超回復」と呼ばれている筋肉強化のメカニズムです。定期的に筋肉に負荷をかけ、筋繊維の「損傷」と「再生」を何度も何度も繰り返して、時に筋肉痛を経験しながら、筋肉はより強くなっていくのです。
程よい筋肉痛は「いいことのサイン」
以上のことから言えることは、もし筋トレ後に筋肉の張り(パンプアップ感)や適度な疲労感や筋肉痛がやってきたのなら、それは筋肉にきちんと負荷がかかっているという証拠であり、筋肉量を増やしたい方にとっては歓迎すべきサインでもある、ということです。ただし、やみくもにトレーニングをした後に、ひどい筋肉痛がやってきて、日常生活にまで支障が起きたり、その後1週間筋トレができなかったり……などの状況に陥っては逆効果です。それでは、自分にとっての「良い加減」はどのように探っていけばいいのでしょうか。
筋肉痛超回復により、限界101%で効果的に筋肉量を増やす!
「体を引き締めたい」「筋肉量を増やしたい」と考えた時、お決まりの運動メニューをただこなすだけでは意味がありません。先ほどお話した「超回復」の仕組みを利用するためには、筋トレをする際に自分の筋力の限界のほんのちょっと上、すなわち「101%」を意識する必要があります。自分の限界を理解し、それを少しだけ超していくことで、筋肉は次に想定される「負荷」に合わせて太く強くなっていきます。筋トレ直後、筋肉に「程よい張り」「適度な疲労感」が出ていれば、それは筋トレがうまくいっている証拠です。ぜひ、トレーニング後には自分の筋肉の張りを観察してみて下さい。
ですから、筋肉痛が出ていたとしても、それが強い痛みを伴うものではなく、適度な張り感であるならば、自宅での簡単な筋トレを1日おきに続けてみてください。「超回復」により、効果的に筋肉量を増やしていくことができます。そして継続するうちに、徐々に筋肉痛が出にくくなるでしょう。
筋トレは張り切りすぎの筋肉痛にご用心!
現在の自分の限界を把握しないまま、「よし、筋トレをがんばるぞ!」と自分の能力に対して200%の筋トレをしてしまったら、当然のように後日ひどい筋肉痛がやってきます。ここまでくると、もはや怪我の領域です。健康増進のためにやっていることが、むしろ逆効果の結果を生んでしまいます。 また、最初から頑張りすぎると、筋トレは長続きしません。これからがんばってみよう!という筋トレ初心者の方は、まず最初に、自分の体重を負荷にした、負担の少ない簡単な自重トレーニングを癖づけてみてはいかがでしょうか?
初心者向けお試し自重筋力トレーニング:レッグエクステンション
このトレーニングは、椅子に座ったままできます。シンプルな動作のみで、太ももを効率よく鍛えられるお手軽な自重トレーニング。いつでも簡単に下半身のシェイプアップが行なえるので、オンタイムの気分転換などにもおススメです。■ステップ1
椅子に浅めに腰掛け、背すじを伸ばし、両手は腰に置きましょう。
■ステップ2
片脚をゆっくりと、座面に並行になるまでヒザを伸ばします。伸ばしきったところで3秒静止。ゆっくりと元の位置に戻して、連続して10回行います。左右の脚を入れ替えて、両脚を行って1セットです。
■注意事項
- 連続して動作している間、曲げ伸ばししている足は床につけないようにしましょう。
- 動作中はしっかりと背すじを伸ばしたままで行いましょう。
■よくある失敗例
勢いや反動は使わずに、太ももに意識を集中し、じっくりと動作することで効果アップにつながります。かんたんに上がるようであればフォームが間違っているかもしれません。
自宅やオフィスで、こういったシンプルな筋トレを、気づいたときに続けるのは、体を引き締めるために大変有効です。筋肉は自然に増えていくわけでも、一度の筋トレで劇的に強くなるわけでもありません。短いスパンで「超回復」を重ねることで筋肉量は確実にアップしていきます。ぜひ試してみて下さい。
筋肉痛超回復にはプロテインの摂取が効果的?
超回復は、適度な休息と十分な栄養摂取により、さらなる効果アップが期待されます。筋トレで損傷した筋肉を修復するには、タンパク質(アミノ酸)が必要です。プロテインは、傷ついた筋肉に素早くタンパク質を届け、超回復の働きを促します。筋トレ直後の体は、タンパク質が分解されやすい状態です。タンパク質の摂取を意識して、分解を防ぎましょう。【関連記事】