■夏季五輪メインスタジアム過去の総工費と現状
過去のスタジアム総工費の比較 ●クリックすると拡大します。
国際公約を変更、つまり計画変更は過去にもあった。2008年北京五輪では今回と同様。すべて予算削減のために10万人収容、開閉式屋根から客席削減、開閉式を取やめている。
■■データ2
■新国立競技場計画をめぐる動き
2012年
国際コンペ（総工費1300億円）でザハ・ハディド氏案に決定
11月15日
国立競技場を運営する事業主体：日本スポーツ振興センター（JSC）は、新国立競技場基本構想のデザイン・コンペで、英国の建築設計会社「ザハ・ハディド アーキテクト」の作品を最優秀賞に選んだと発表。最優秀賞は応募46作品の中から選ばれた。審査委員長：安藤忠雄氏
2013年
当初の総工費は1300億円
1月29日
閣議決定した2013年度予算案で、国立競技場の改築準備費として、約21億円が計上。JSCの運営費交付金として基本設計などの経費に13億円、埋蔵文化財発掘調査費が8億円。総工費約1300億円が見込まれた。
2020年夏季五輪東京開催に決定
9月7日
ブエノスアイレス（アルゼンチン）で行われた第125次IOC総会?で、イスタンブール（トルコ）、マドリード（スペイン）を抑えて選出。
総工費3000億円との試算公表
10月23日
下村五輪相は参院予算委員会で、新国立競技場について、デザイン通り建設した場合の総工費の試算が3000億円に達することを明らかにし、周辺施設を中心に規模を縮小する考えを示した。JSCは、当初総工費を1300億円と想定してデザインを公募したが、3000億円に上ることが採用後にわかったという。
2014年
総工費1625億円に縮小
5月28日
JSCは、基本設計案を公表。延べ床面積は約21万1000平方メートルで、12年に決まったデザイン案から2割以上削減する一方、環境や周辺の景観に配慮。当初案の総工費3000億円から、通路など一部施設を縮小し、約1625億円に減らした。競技場は19年3月に完成予定。
2015年
現行デザインで総工費2520億円の計画見直し案公表
6月29日
下村文部科学相は、大会組織委員会の調整会議で、費用高騰の要因となった巨大アーチ構造はそのまま残し、総工費は895億円増の2520億円、完成時期は従来より2か月遅れの19年5月末とする計画見直し案を初めて報告。開閉屋根は五輪閉幕後に設置予定。
総工費2520億円、有識者会議で承認
7月7日
事業主JSC有識者会議が計画見直し案を了承、目標工事額2520億円に決定。
JSCは近く、大手ゼネコン2社と契約し、19年5月末の完成を目指し、10月に着工する。巨額の総工費には批判もあり、財源確保が最大の課題。増額要因としては、
1) 巨大なアーチ構造を持つ新競技場の特殊性
2) 建設資材や労務費の高騰
3) 消費増税
の3点を挙げた。
審査委員長：安藤忠雄氏記者会見
7月16日
安部首相、計画白紙化を表明
7月17日
9月公表予定の再検討関係閣僚会議発足
7月21日
政府は21日、2020年東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場の整備計画を再検討する関係閣僚会議を発足。新計画について「9月に公表できる見通しだ」と述べる。
すでに約59億円が契約済
「白紙」に戻った新国立競技場の建設計画を巡り、JSCは、これまでに国内外の設計事務所やゼネコンと計約59億円の契約を結んでいたことを公表。2014年末で契約期間を終えたものは支払いが確定、今年分についても業務内容に応じて支払い予定。
ハディド氏との契約解除
7月23日
「白紙」に戻った新国立競技場の建設計画を巡り、JSCは、建築家：ザハ・ハディド氏事務所の担当者と面会し、正式に契約解除を伝えたことを公表。
2019年
9月ラグビーワールドカップ日本大会開幕
2020年
春 新国立競技場完成予定
7月 2020年東京オリンピック開幕
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■今回の関連リンク
→Zaha Hadid Architects オフィシャルサイト
→ガイド執筆記事
【ザハ・ハディド】動きの家具デザイン
→新国立競技場 国際デザイン・コンクール
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