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ピクサー映画『インサイド・ヘッド』と脳内映画(3ページ目)

ピクサー映画の新作『インサイド・ヘッド』は、11歳の少女の頭の中の5つの感情を擬人化。思春期の感情の成長を、ディズニーランドのようなヴィジュアルで魅せるCGアニメの傑作です! というわけで、脳内を描いた映画をピックアップしてみました。『インサイド・ヘッド』と脳内映画、いってみましょう!

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

恋愛力高い女子と脳力高い女子の日米脳映画

『脳内ポイズンベリー』(2015年度作品)
脳内ポイズンベリー

同名人気コミックの映画化です。

ケータイ小説家のアラサー女性(真木よう子)と、7才年下のアート系男子(古川雄輝)が付き合うことに。しかし、彼の言葉や行動に振り回される年上彼女。選択に迷い、悩むたびに、彼女の脳内のポジティブ、ネガティブ、優柔不断などの感情たちが討論を開始し、彼女の行動をコントロールするのですが……。

『インサイド・ヘッド』に設定が似ていますが、こちらはアラサー女子の脳内で、なおかつ恋愛がらみなので感情の浮沈みも激しく、悩みも複雑です。彼の何気ない一言に「7才年上」の負い目がのしかかったり、元カノの出現が気になったり、彼の将来に不安を感じたり、他の男が出現したり……。

恋愛あるあるな内容なので、脳内バトルも女性ならば興味深いはず。男性は女心がわからない人ほど見た方がいいかも? 女性心理を学べますよ。

監督:佐藤祐市 出演:真木よう子、西島秀俊、古川雄輝、成河、吉田羊ほか
(C)水城せとな/集英社 (C)2015フジテレビジョン 集英社 東宝


『LUCY/ルーシー』(2014年度作品)
ルーシー(スカーレット・ヨハンソン)は、マフィアの闇取引に巻き込まれ、体内に麻薬を埋め込まれてしまう。やがてその麻薬が爆発。ルーシーの脳は覚醒し、自分でもコントロールできないほど脳細胞が動き出してしまい……。

通常の脳は潜在能力の10パーセントしか活動しないが、ルーシーの脳はそれが20、30%と、猛スピードで活動していくのです。脳も体もすべての機能が動き出し、強くなっていく様はスリリングを通り越して怖い! これが100%になったら人間はどうなってしまうのか……と。

リュック・ベッソン監督の荒唐無稽なストーリーに合せて、とんでもキャラクターに血を通わせたスカーレット・ヨハンソンは素晴らしく、その怪演は見物です。でも、フツーの女の子が、ふとしたきっかけで巻き込まれてこんな目にあって、気の毒になってしまうのも確か。ある意味、ルーシーの悲劇といえる映画かもしれません。

監督:リュック・ベッソン 出演:スカーレット・ヨハンソン、モーガン・フリーマン、チェ・ミンシクほか
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