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ピクサー映画『インサイド・ヘッド』と脳内映画

ピクサー映画の新作『インサイド・ヘッド』は、11歳の少女の頭の中の5つの感情を擬人化。思春期の感情の成長を、ディズニーランドのようなヴィジュアルで魅せるCGアニメの傑作です! というわけで、脳内を描いた映画をピックアップしてみました。『インサイド・ヘッド』と脳内映画、いってみましょう!

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

5つの感情が11歳の少女の頭の中で大騒動!

『インサイド・ヘッド』(2015年7月18日公開)
インサイド・ヘッド

11歳の少女の脳内、5つの感情の冒険を描くピクサーのCGアニメ

11歳の少女ライリーは明るく元気な女の子。しかし、引っ越しを機に暗く孤独な少女になってしまいます。環境になじめず、友達もできず、幸福だった引っ越し前を思い出してはため息……。

彼女の5つの感情、ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ビビリ、ムカムカはライリーの心の源。ヨロコビは彼女の明るさを取り戻したいと願いますが、カナシミが彼女の心を沈ませてしまう……。そんなとき、ヨロコビとカナシミにトラブルが。二人はライリーの感情をコントロールする司令部屋から飛び出してしまうのです!
インサイド・ヘッド

両親とライリー(下)ライリーの頭の中の感情キャラたち(上)

ライリーが生活する世界とライリーの頭の中の世界、ふたつの世界の二重構造になっている本作。5つの感情キャラの気持ちがそのままライリーの行動に繋がっているのがおもしろいし、ライリー目線で起こっていることを感情たちが司令塔のモニターで見ているという設定もユニークです。

この映画のアイデアは、ドクター監督の11歳の娘さんの変化がきっかけだったそうです。

「明るかった娘がおとなしくなってしまって、どうしたんだ? 頭の中を見たい!と思ったことから、この映画は生まれたのです」

周囲の人が機嫌悪かったり、テンション高かったりして「どうしちゃったんだろう?」ととなることってありますよね。また自分自身、イライラしたり、モヤモヤしたりしているとき「なんでこんなにイライラするのだろう?」と、思ったりすることも。

そんな誰でも経験する感情だからこそ、この映画は子供だけでなく、大人もドキっとする深層心理を描いているのです。
インサイド・ヘッド

LAプレミアでのドクター監督(下・中央)とヨロコビとカナシミと関係者たち


子供たちは純粋にライリーに共感しながら見るだろうし、大人も自分や周囲の人々の感情の出し入れを考えながら見るかもしれません。そんな風にひとつの映画で子供と大人がそれぞれの自分自身の感情と向き合い、そして、共に感動できるのが『インサイド・ヘッド』。これはやはり傑作といっても過言ではないでしょう。
インサイド・ヘッド

こちらライリーの感情たち



監督:ピート・ドクター、共同監督:ロニー・デル・カルメン 声の出演:エイミー・ポーラー、フィリス・スミス、ルイス・ブラック、ミンディ・カリング、ビル・ヘイダー、ケイトリン・ディアスほか
(C) 2015 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

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