5ナンバーサイズでも「たっぷり積める」新型シャトル
ホンダ・フィットをベースとした新型シャトルが登場した。フィットの名をはずして「シャトル」のみとしたのは、主力モデルに成長して欲しいという意図もあるようだが、シュリンクしつつある国産ステーションワゴン市場を再度盛り上げることができるか注目だ。
荷室容量は後席を前倒ししない通常時で570L(床下の30L分含む)。ガチンコとなるカローラフィールダーの407Lと比べると、当然ながら見た目で分かるほど広い。奥行きはもちろん、先代から低かった荷室フロアも低いから大きな荷物も楽に出し入れできそう。
気になる「カタログ燃費対策」
価格はハイブリッドが199万~254万2000円。ガソリンは1グレードで2WDが169万円、4WDが188万4400円。ガソリン仕様の仕上がりも良好だから予算を抑えたいのならガソリン仕様を選ぶ手もある
カタログを見ていると気づく点がある。ハイブリッド仕様のエントリーグレード「HYBRID」の燃費は最高値34.0km/Lを記録しているが、燃料タンクが32Lとほかの仕様よりも8L小さくなっている。
地方だけでなく都心部でもガソリンスタンドが激変している中、8Lケチって燃費を稼ぐのはどうか? と思うのだが……。
同じ形状の燃料タンクにパーティションで区切ってまで、ガソリンが入らないようにするという手間までしている。
カローラフィールダーのハイブリッドが33.8km/Lなので、0.2km/L上回った新型シャトルはJC08モード狙いなのは明白だ。ただしホンダによると、ほかの上級グレードの29.6~32.0km/Lと比べても、実用上の航続距離では大きな差は出ないはずだそうだ(タンクが8L少なくても)。
なお、ハイブリッド仕様の販売構成では、ベーシックな「HYBRID」の比率は約11%と低く、同グレードは法人需要も高いそう。カタログ燃費はライバルよりも少しでも高く、価格もお手頃となれば、営業車に採用されやすいなどの事情もあるらしい。
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