部屋探し・家賃/賃貸物件の情報収集術

同棲を始める女子に!部屋探しの7つの極意

同棲をする際、お部屋探しがふたりの未来の別れのきっかけになるかもしれません。別々に暮らすよりも2人で暮らしたら一緒にいられる時間も増え、節約も出来てお得ですよね。そこで、同棲を始める前に、女子に読んでほしい極意を7つ、不動産専門家の意見としてまとめました。

上野 典行

執筆者:上野 典行

賃貸・部屋探しガイド

同棲の部屋探しの極意1:ワンルームは厳禁

同棲の部屋探しの極意とは

ふたりで暮らし始めるときは、経済性よりふたりらしさを大切に(写真はイメージです)

同棲を始めるときは「2人分の家賃を払うより、一緒に暮らせば1人分でお得だね」等と、いずれかの部屋に住み込む事を考えるカップルが多いようです。

四畳半の部屋でふたりよりそって、昔のフォークソングのような生活。経済的には有効なのですが、そんな時に、例えばワンルーム等で一緒に暮らし始めるのはおススメしません。

毎日同じ部屋に一緒にいたら、必ず嫌な姿も見ます。あるいは油断から、自分の見せたくない姿を見せてしまうかもしれません。

自分が仕事で疲れて眠い時、彼はどうしても見逃せない深夜番組があるかもしれません。お互いが時には一人になれる部屋がある事は、ふたりが長続きする為にも必要です。どちらかがこれまで住んでいた部屋は、そのどちらかがひとりで暮らすのにベストだった部屋。そこにふたりで住むと、そもそもふたりで暮らす事を前提として選んでいなかったのですから、必ず、不満が発生します。

同棲を始めようと思ったら、ふたりの暮らしに最適な広い間取りにしましょう。
 

同棲の部屋探しの極意2:「おんなごころ」は、「シーン」で伝える

ふたりで暮らす新生活を、ステキな時間にする為には、ふたりに最適なお部屋探しがカギです。例えば、彼にとっては住み慣れた街も、あなたにとってはちょっと夜道が暗いなと感じたり、彼の帰りが遅い時にひとりご飯を食べる場所がなかったりと、あまり最適な場所ではないかもしれません。通勤や通学の便も大切です。双方の利便性を考えて、よい立地を選ぶようにしましょう。

男子は、そもそもお部屋選びにあまりこだわりがありません。

女子の服の数の多さを考えると、収納は大切なポイントです。バストイレ一緒は嫌ですし、彼が帰ってくるまでは、セキュリティも気になります。自分がどこで着替えて、どこで化粧をするのか。ふたりでイチャイチャしたくても、防音がしっかりしていなければちっとも楽しい生活にはなりません。
ベッド

防音は、とても大切な物件選びの条件

そんな自分の気持ちを「一緒に暮らすならこんな部屋がいいな。なぜならこんな時にこうだら」と、実際の生活シーンを具体的に説明して伝えましょう。

事前に伝えておく事が大切なのです。

彼は、おんなごころがわかりません。そう考えれば気が楽になるはずです。

「気付いてくれるはず」「わかってくれるはず」と期待してがっかりしてしまうよりも、こちらから、「こんな生活がいいな」「こんな部屋ならいいな」と伝えてはいかがでしょうか。

希望を伝える時には、理由が大事です。男子はイチイチ説明しないとわからないものです。そしてそれがどんな場面で必要かも説明してあげてください。

「バストイレ一緒だと掃除が大変なのよ」「ピンポンが鳴って、覗き窓は怖いわ」「二重ロックで泥棒よけしたい」「下着泥棒が怖いから1階には干したくないな」「隣の部屋に声が聞こえたらガッカリよ」と困るシーンを具体的に話しておきましょう。
 

同棲の部屋探しの極意3:条件を整理して、候補物件を複数選ぶ

さあ、そうと決まったら、不動産会社に行きましょう。もちろん、彼氏に全てを任せてはいけません。一緒にデートのつもりでウキウキして出掛けましょう。事前に物件をネット等で探しながら、彼の興味や優先順位も把握しておきます。候補物件はひとつに絞らず、いくつか候補を選びながら、彼と自分の重視するポイントを整理して。決めきらなくてもいいのです。

女子と男子ではお部屋探しで重視するポイントが違うのですから、ふたりで一緒に希望を不動産会社に伝えるべきです。新生活は未体験ですから、こちらから希望を投げかけて、プロの不動産会社に最適な物を探してもらいましょう。

2人分の収納はあるのか、部屋の雰囲気はどうか。洗濯物をどこに干すのか。メイクはどこでするのか。彼の気がつかない所を、丁寧に要望する事が大切です。防音等はネットで検索してもわかりにくいのてせ、しっかり要望しましょう。

後述しますが、「同棲だと貸したくない」という大家さんもいるかもしれません。ですから、「この物件だけ」と決めてしまうより、複数の候補を選んで、不動産会社で相談するほうが効率的なのです。

さて、お部屋探しでは、どう彼をナビゲートしていくべきか。
 

同棲の部屋探しの極意4:お部屋探しはデート感覚で

もし、自分の希望と彼の希望が違ったら、彼が何にこだわっているのか、よく聞いてあげましょう。

我慢する必要はありません。出来れば、ふたりの希望が同時にかなう物件をじっくり選びましょう。ワガママは不動産会社に言っておきます。納得できないまま我慢して暮らすと、いずれ不満となって彼との関係にも影響します。

お部屋選びの主導権はあくまで自分で持ちましょう。彼は女子の生活感を知りません。気が効かないのではなく、わからないのですから、こちらが主導権を握るしかありません。

上手にコントロールするには、あくまで、ふたりの幸せな同棲生活を理由にして。
お部屋

ふたりで暮らすシーンをイメージして物件選びを

「こんな間取りじゃ、お化粧出来ない」と言っても伝わらない彼に、「毎日、一番の笑顔を見せたいから、洗面台に大きな鏡と椅子があるといいな」と言う。「デートにお気に入りの洋服を着て行きたいから、広いクローゼットが欲しいの」。

このように、理由を自分のわがままではなく、彼との楽しい生活の為と言うと、彼の耳にすっと入ってくるのです。
 

同棲の部屋探しの極意5:「結婚予定日」という納期の設定で契約

同棲が始まると、毎日、ドキドキわくわくするといいのですが、だんだんと慣れ合いになってしまうかもしれません。

「まあ、このままでもいいかなー」とかえって結婚に踏ん切りがつかなくなってしまったり、同棲前のわくわくした気持ちが冷めてしまったりという事もよくあります。

また、家事をこなしていると、擬似結婚感覚で、毎日、掃除洗濯。脱ぎ捨てた彼の服を洗濯し、ワイシャツにアイロンをかけている自分が本当に幸せなのかしら、とふち疑問に思う事もあるかもしれません。妻というより彼の保護者か家政婦になったのか、という感覚です。ちょっと心配ですよね。

そこで、物件の契約時に「結婚予定日」を決めておくとどうでしょう?

もちろん、あなたも彼も、これから心変わりをするかもしれません。その前提ではあるものの「来年の夏には結婚予定」と決めておくと、実は賃貸契約する不動産会社も安心します。

あなたの両親にも、その事を伝えれば、きっと安心する事でしよう。

実は、同棲は、不動産会社にとっても大家さんとってもリスクのある契約です。ふたりが結婚しているわけではないので、別れて賃貸契約を終了する可能性があり契約をためらう事があるのです。また、もし同棲解消となり、契約者ではない人だけが居住し続けると、家賃の滞納等のトラブルが発生する事もあり、歓迎されないケースもあります。

そこで、不動産会社に対して、結婚予定日を伝えておくと契約はスムーズなのです。大家さんにも説明が付きやすいそうです。

楽しい同棲生活をベストな物件で始める為にも、ふたりで、一旦、結婚予定日を決めましょう。もちろん、守られなくても罰則などありません。絶対的な約束ではなくていいのです。一旦の「予定日」です。

さて、第3者である不動産会社に宣言する事で、彼もあなたも、「その日までにはどうするか、決めなくっちゃね」という前提で、日々の慣れ合いにもちょっと緊張感が生まれます。

例えばある日、「3月末が結婚予定日だったよね。どうする? ちょっと別々に住み直して、考えなおそっか」と言うと、あなたに甘え切っていた彼も、日常生活の振る舞いを見直し、将来の事を真剣に考えてくれるかもしれません。そこまで言わなくても、納期がある事で、ふたりも緊張感をもって、同棲生活を過ごせるかもしれません。
 

同棲の部屋探しの極意6:家賃はどちらが払うのかより、契約者は誰か

同棲時には、実は、別れた時にどうするのかをあまり考えていません。

借りた部屋を出て行くのはどちらなのか。その時、ふたりで買ったテレビはどちらのものなのか。洗濯機は?アイロンは?幸せ絶頂の今、そんな事を考えるのは不謹慎ですし、想像もつかないと思います。そんな未来に備えて、テレビは彼が、テーブルは私が出したと分けて買うのも、ちょっと打算的ですね。まあ、家具家電は、出て行く側があげてしまえばよいのかもしれません。

ところが「部屋の契約がどちらなのか」は大事です。これは、別れる時に曖昧なままにしておくと、困ります。

電気代・ガス代・家賃・NHK・インターネット・新聞等の契約者が誰なのか。誰が払うか、よりも大切なのが、誰が契約者か。

例えば、彼が浮気をして、愛想をつかして自ら部屋を出て行ったのに、それから半年、家賃の自動引き落としに気がつくまで払っていた。そんな事は避けたいものです。そう、契約者と通帳をセットで考える必要があるのです。

「出て行くときは自分」と決めているなら、契約者は全て彼に。結婚した時の世帯主が彼になるなら、それで不自然ではありません。
 

同棲の部屋探しの極意7:彼を上手にコントロールしましょう

さて、お部屋を決めて、新生活が始まると幸せな毎日がやってきます。ふたりのハブラシが並んだコップ。「いってらっしゃい」「ただいま」という会話。とても素敵ですね。お部屋も一緒に喜んでいるはずです。

ところが、あなたがじっくり音楽を聞きたいと思って借りたリビングで、彼は野球を見始め、ビールを飲み始めるかもしれません。

服や靴は脱ぎっぱなしで、あなたのこだわった収納に収めません。食べ終わったお皿をあなたが洗っている横で、ゴロゴロしている彼の姿は、将来のダメおやじを連想させます。

そんな時は、ふたりでこの部屋に決めた日の事を思い出しましょう。

そうそのキッチンは一緒に選んだキッチンですね。だからこそ、一緒に後片付けをしたら半分の時間で済みます。その後、ふたりで一緒に、リビングでゴロゴロしましょう。
キッチン

キッチンを選らんだ日を思い出し、彼と一緒に家事を

お部屋選びの時と同様、ここでも「上手にコントロール」です。言い方ひとつですね。

同棲生活を始める時のドキドキ感を思い出しましょう。彼は、おんなごころは、そんなにピンと来ないかもしれません。だからこそ、言い方一つで、今のお部屋を選ぶ事が出来ました。同棲後、あるいは結婚後も、ちょっとそんな事を思い出してみてください。

※写真撮影協力・株式会社青山メインランド

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