大阪桐蔭トリオから本塁打王は出るか
中田翔を中心に6歳年上の中村剛也と、6歳年下の森友哉という大阪桐蔭トリオが本塁打で競い合っている。
まずは、侍ジャパンでも4番に座る日本ハムの中田翔外野手(26)だ。5月22日のソフトバンク戦、中田は2点を追う八回無死一塁で、開幕から6戦6勝だった先発・大谷の黒星を消す、両リーグトップの15号同点2ランを放った。大阪桐蔭時代に通算87本塁打をマークし、プロ入り当初から期待されていたスラッガー。一軍に定着した2011年から本塁打数は、18本(パ・リーグ3位タイ)、24本(同2位タイ)、28本(2位)、27本(4位)とコンスタントに打っているが、タイトルには手が届いていない。
今シーズン前、「最低限30本塁打と120打点」という目標(ノルマ)を掲げた。ホームランはこのペースでいけば楽にシーズン40本は超えるため、初のタイトルも見えてくる。
大阪桐蔭高で中田の6歳先輩の西武・中村剛也内野手(32)が11本塁打を放って、クルーズ(ロッテ)、李大浩(ソフトバンク)と並び、2位タイで中田を追っている。過去、本塁打王に輝くこと5回(2008、09、11、13、14年)は、歴代3位タイ。昨年は、ややもたつきながらも37本塁打で、同僚のメヒヤとタイトルを分け合った。
中村には面白いデータがあり、これまで規定打席に到達したシーズンではすべて本塁打王に輝いている。つまり、大きな離脱さえしなければ、本塁打王のタイトル獲得は100%の確率になるのだ。
伏兵といえるのは、中田の6歳後輩にあたる西武・森友哉捕手(20)だ。新人だった昨年は41試合に出場し、高卒新人としては46年ぶりの3戦連発を含む6本塁打をマーク。豪快かつ柔らかいバッティングは、同じチームの先輩である秋山や大崎が参考にしているほど。22日現在、昨年を軽く超える9本塁打で6位と侮れない位置にいる。
森に関して言えば、西武は正捕手として育てたいのかどうかがはっきりしない。打撃を活かしたDHか外野手での起用も検討されている。確かに体も小さく、キャッチングやリード面で不安視されているが、捕手というポジションは使われて慣れなければなかなかものにならない。どっちつかずだと、打撃にも悪影響が出かねないため、早期の決断が必要だろう。
中田を中心に6歳年上の中村と6歳年下の森という大阪桐蔭トリオ。この3人が繰り広げる本塁打王争いに、メヒヤ、クルーズ、李大浩、そして、カラバイヨ(オリックス)、レアード(日本ハム)、デスパイネ(ロッテ)ら外国人選手がからんでくる。強力な外国人パワーを大阪桐蔭の3人は、はねのけることができるか。3人のうちで誰がキングの称号を手に入れることができるのか。気温の上昇とともに、これぞ「熱パ」の戦いが続いていく。