地上約180~190メートルからの眺望
「虎ノ門ヒルズ」(52階建て)上層階(37階~46階)に設けられた住居フロア「虎ノ門ヒルズレジデンス」。賃貸と分譲、双方の取引形態が混在しているが、現在新規分譲はなく、賃貸のみ検討が可能である。「虎ノ門ヒルズ」の概略については『「虎ノ門ヒルズ」の魅力』をご覧いただきたい。都心のロケーション、ホテルやスパを併設した利便性、そして何といっても未体験の眺望。建物の高さは都内2番目、247mである。
日本最高階数を誇る「ザ・パークハウス西新宿タワー60」(2015年5月時点分譲中、2017年竣工予定)は地上60階建て、高さ208.97m。今回取材した「虎ノ門ヒルズレジデンス」42階住戸は推定180~190m。「ザ・パークハウス西新宿タワー60」ではおそらく(階高3.3mと仮定した場合)51階~55階程度と思われる。「住むことができる上空」としての希少性が窺い知れよう。
さて、そんな「絶対的な高さ」を念頭に入れつつ、上掲(竣工時に公開された)モデルルームのリビングダイニング画像(約32.5畳)をご覧いただきたい。天井の高さは2.6m。空調吹き出し口さえ面の揃ったフラットな天井。窓の大きさはご想像にお任せしたい。ストレスの生じにくいすっきりとした空間に加え、すべてにおいて「サイズのバランス」が絶妙である。今回内覧したモデルルームは、これに奥行2m以上のバルコニーが付く。
超高層マンションに住む本当の魅力
タワーマンションを初めて見る人の中には、稀に「閉塞感を覚える」との印象を持つことがあるようだ。数値同等の広さを感じられない理由は、柱梁の出っ張り、空調や照明機器それにダクト(設備)などによって生じた天井の段差、それに開閉不可能なフィックス窓等が要因と推察する。マンションの魅力のひとつである「眺めの良さ」を楽しむにしても、一般的なバルコニーサイズとそう変わらなければ高所の怖さが勝ってしまいかねない。外気の快適さを室内外で得るためには、超高層タワー相応のバルコニー空間が望まれるわけだが、その答えのひとつが「虎ノ門ヒルズレジデンス」にある。完全にクリアなガラス手すりを用いた、奥行き2m超のバルコニー。上の画像はリビングダイニングに入った瞬間を撮影したもの。視界のなかでバルコニーが眺望を邪魔しないと同時に、住宅に求める居心地を覚えるのは空間の広がりによって生み出される安堵感であろうか。
バーニーズジャパンのクリエイティブディレクターが手掛けたインテリア
たっぷり確保した奥行。室内床と揃ったウッドデッキの高さ。ダウンライトが埋め込まれた天井も室内と高さが揃う。梁は(隠蔽されて)なく、柱も屋外に追い出している。バルコニーが室内空間の心地よさを増長させる役割をうまく果たしている。さて、今回そんな快適空間のインテリアを手掛けたのは「日本のバーニーズ ニューヨーク」の広告ヴィジュアルやウィンドウディスプレイなどのストアイメージを統括するバーニーズジャパンのクリエイティブディレクター。126.69m2の3Bedroomを二人暮らしで活用した場合、それぞれの空間はどのような展開になるのだろうか。そんなテーマを描きながら訪れると良いかもしれない。
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