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大正浪漫を味わえる邸宅「六華苑」散策(2ページ目)

六華苑(旧諸戸清六邸)は、山林王と呼ばれた桑名の実業家、二代目諸戸清六の邸宅です。洋館は鹿鳴館を設計し「日本近代建築の父」と呼ばれた、ジョサイア・コンドル氏によるもの。洋館と和館、蔵の建物群と「池泉回遊式」日本庭園で構成された邸宅で、創建時の姿をほぼそのままにとどめています。映画やテレビドラマなどの撮影にもよく使われています。

大石 ゆう

執筆者:大石 ゆう

三重ガイド

洋館と和館は廊下で繋がっています

六華苑

洋館の中は赤いカーペットです。


和館は、諸戸家お抱え大工であった伊藤末次郎が棟梁を務めました。木造平屋造り(一部2階建て)で、洋館の竣工に先立つ大正元年(1912年)に上棟されています。諸戸邸では洋館よりも和館が広く、壁を接して廊下で繋がっています。洋館と和館が繋がっている邸宅は他にもあるそうですが、こちらは同時期に着工されていることで、バランスが取れた造りになっています。明治村にある洋館とは一味違う素晴らしさがありますよ。

六華苑

和室は広々としています。


諸戸家では和服で生活していたことから、洋館よりも和館での暮らしが中心になっていたそうです。椅子やテーブルの洋風の暮らしよりも和室の方が暮らしやすかったようですね。また、高貴な方をおもてなしすることも考えて、欄間にも菊の花と桐が使われています。菊は天皇家は花びらが16枚ですが、こちらは15枚です。特別に許可されたそうです。

六華苑

和館の欄間です。


襖の幅も広く、柱も最上級の木材を使っています。床柱は3面柾無節だったかと思います。これだけでも最高級品ですね。電気の線も見えないし、屋根に明り取りが作られていました。階下からも撮影してみたので、天窓から光が入るのがわかりますね。照度を考えた造りになっています。

六華苑

灯りを入れる屋根の窓です。

六華苑

屋根の光が室内に入っています。

次は庭園のご紹介です。

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