住宅設計・間取り/実例にみる間取りプラン

三世帯が住む家の間取り実例と工夫したポイント(2ページ目)

親子二世帯住宅の良い所は、困った時すぐに助け合えるという生活面や経済面、それと土地の有効活用です。一方敬遠される理由としては、親子の価値観と生活スタイルの違いです。今回ご紹介する実例は、二世帯住宅どころか三世帯住宅です。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド


間取りと工夫したポイント

■間取り
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1階平面図(クリックすると拡大します)  


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2階平面図(クリックすると拡大します)  

■工夫したポイント
  • 駐車スペース側にメイン玄関をとり、隣家の間にある敷地(通路)を若い世代のサブ玄関とした。
  • 1階に80歳代夫婦と50歳代の住居スペースとし、2階に長男夫婦と息子(次男)の部屋とした。
  • 中央に廊下を設け親子の距離感をつくり、つなぐ空間とした。又廊下は老夫婦のひなたぼっこのスペースにもなっている。
  • 直射日光は遮熱ガラスとブラインドでコントロールを図る。
  • 外壁には遮音シートを張り、換気扇から侵入する音は遮音性能の高い換気扇を導入し、できる限り防ぐ工夫をした。
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外観(南側)… 特徴ある中央の丸型の屋根が周囲に対してもやさしい景観となっている。


ガイド佐川旭のアドバイス

二世帯住宅で意外と盲点なのは、一般住宅と違って親子の家族形態が安定している時間が短いということです。特にこの住まいは老夫婦が80歳代なので、近い将来家族形態が大きく変化する可能性があります。したがって変化に応じたリフォームのしやすさという視点も考慮して間取りを考えています。

リフォームのしやすさというのは具体的に、給排水や電気配線メーター類などです。それぞれに分けてパイプスペースを設けておくとわかりやすく変更も容易です。それと、取れる壁と取れない壁をはっきりと分けて構造計画をすることも重要です。

設計:(株)佐川旭建築研究所
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