2013年には、初の台湾公演を大成功させました。
日本の文化を存分に披露した『宝塚ジャポニズム~序破急~』。台湾で人気のキャラクターを登場させた『怪盗楚留香外伝-花盗人-』。そして宝塚の魅力満載のレビュー『Etoile de TAKARAZUKA』。日本の公演ではあまり見られない、動くだけで「きゃ~!」、キメると「きゃ~!」。鳴りやまぬ拍手、終わらないカーテンコール。その歓声に応える柚希さんの幸せそうな笑顔が素敵でした。
宝塚歌劇の魅力を伝えるだけに留まらず、台湾に柚希礼音ファンを増やした公演。その証拠に、サヨナラ公演千秋楽のライブビューイングは台湾でも放映されました。
いかに柚希礼音さんの人気があったか……。それは柚希礼音だからこそ生まれた3度のライブ。カッコいい柚希礼音の魅力はありったけ、中には女役ありパロディーあり関西弁ありで、柚希さんの可愛い素顔も存分に堪能させてくれる最高のライブでした。最後のライブ『REON in BUDOKAN~LEGEND~』は日本武道館で開催。現役タカラジェンヌとしては元花組トップスター・真矢みきさん以来、16年ぶり史上2人目で、グッズ を手にした、タカラヅカ的アイドル・柚希礼音に会いたいファンに埋め尽くされました。
2011年には、メイキング映像を特別編集した[ONE'S]が、宝塚と東京で上映されました。■もっと“柚希礼音”が近くなる[ONE'S]
また大きな賞を数々受賞しています。
2008年には第30回松尾芸能賞の新人賞を受賞。2010年には平成22年度(第65回)芸術祭演劇の部・新人賞を受賞。2012年には第37回菊田一夫演劇賞・演劇賞を受賞。人気の根底に流れる確かな実力を物語っています。
長くトップスターの座にいるということは、誰よりも辛い稽古をし、誰よりも苦しい時期を過ごすということ。しかし、誰よりも気持のいい幸せな瞬間も得られるということを、柚希礼音さんの舞台や笑顔はいつも物語り、それは星組全体に生き生きと広がっていました。
骨太でエネルギッシュで情熱的。まろやかな色香があって甘い。見つめられたら射抜かれてしまいそうな目にハスキーな声。
でもインタビューなどで見せる舞台を降りた柚希礼音は、関西弁でほのぼのと話す、ユーモアのある飾り気のない可愛らしい女性。それも人気の由縁。
その “カッコつけていない”だけど“カッコいい”という自然さが、作品が増すたびに舞台にも現れていきました。
「男役」という枠さえ越えた「柚希礼音」という個体の魅力。それは尽きることなく、ファンの心に溢れています。