自動車保険/自動車保険の補償内容と補償額の決め方

自動車保険の補償内容と補償額の決め方~基礎編~

自動車保険の補償内容はあれこれ複雑。安心を得るための保険ですが、補償を増やすほど保険料が高くなってしまいます。まずは対人賠償、対物賠償、搭乗者傷害など基本となる保険の補償額から決めましょう。

西村 有樹

執筆者:西村 有樹

自動車・バイク保険ガイド

  • Comment Page Icon
自動車保険と一口に言っても、相手に対しての保険、物に対しての保険、運転している人や搭乗している人への保険……と、中身は様々。基本となる保険種目の補償内容と補償額(保険金額)の決め方について、こんな考え方はいかがですか?

柱となる「対人賠償」「対物賠償」はしっかりと

■対人賠償保険
自動車保険の柱とも言える、最も重要な保険種目です。契約している車両で事故を起こしてしまい、相手が死傷した場合に保険金が支払われます。契約時、「被害者1人に対し○○円」というふうに保険金額を決めることになるのですが、この時、「無制限」での加入が一般的です。実際、見積もりを依頼すると、ほとんど全ての保険会社であらかじめ「無制限」になっているのではないでしょうか?その理由は被害者の救済にあります。どのような事故が起きた際にも、被害者に対して万全のケアをするという被害者救済の理念に基づき、「無制限」での加入は必須となっているのです。

ちなみにですが、「どうしても保険料を安くしたい!」との理由から「無制限」ではなく「1億円」などという設定にした場合どうなるのでしょうか?その場合でも、保険料にはほとんど変化がありません。せいぜい数百円から千円程度といった差額ですから、対人賠償は必ず無制限としておくべきです。

店舗が休業中の逸失利益、従業員の給料も補償することに
■対物賠償保険
こちらも対人賠償と同等に重要な保険種目といえます。補償の対象となるのは、相手方の車や家屋などの建物。車のなかでも観光バス、タンクローリーなどの場合は修理期間中の休業補償も含まれるので、賠償額は高額になりがちです。同じくコンビニエンスストア、レストランなどの場合、休業補償のほか、事故によって破棄することになった商品、食材のほか、休業中の従業員の給与なども含まれます。事故は相手を選べるわけではありませんから、補償を万全にしておくなら、やはり「無制限」をオススメします。

ただし対物賠償は車両のタイプや等級などにより保険料に結構な差が生じます。見積もり時には、「無制限」「2000万円」という具合に複数の保険金額を設定して、比較してみましょう。その際、保険料の安さだけを優先させず、万が一の場合の補償であることをどうかお忘れなく。
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます