M3としては唯一となるV8を搭載したモデル
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はBMW M3(旧型)をご紹介したいと思います。軽量化のためルーフはカーボンファイバー強化プラスティック(CFR)が採用されています。ボンネットはアルミ製。先代の6気筒より2気筒増えたにも関わらずパワーユニット全体の重量は約15kg軽量化されています
ご存知の通り、M3はBMWのレース部門であるBMW M社が3シリーズをベースに作るチューニングカー。メルセデス・ベンツならAMG、アウディならRSと名が付く車たちとのライバル関係にあるスペシャルモデルです。
2007年8月にデビューしたM3クーペは、今から約30年前の1986年に登場した初代M3から数えて4代目になります。2008年3月にはM3セダンも発表されました。
3代目とは異なり、心臓部分に直列6気筒ではなくV型8気筒を搭載したのが4代目の大きな特徴です。BMWといえば直6、あの滑らかなシルキーシックスがたまらない……という方も多いのではないでしょうか。
しかも、2014年2月に登場した現行型は、ターボ付きながら直6になりました。もしかしたら、この4代目だけが唯一V8を搭載したモデルになるかも知れません(ちなみに初代は直4。2・3・5代目が直6)。
3シリーズクーペとはドア・トランクリッド・ウインドウ・ヘッドライト&テールライトを共有しつつ、それ以外はすべて専用デザイン。430Lと充分なトランク容量です(クーペ)。クーペの乗車定員は4名
それが影響しているとは思いませんが、現行モデルが登場して新型に乗り換える人が増え、4代目が中古車市場に多く出回ったこともあり、2014年8月頃から相場は下落傾向に。現在では2014年の7月頃に比べると平均価格で約70万円低い530万円前後となっています。
デビュー時の新車時価格が996万円ですから、平均価格でも新車時の半額に迫っているわけですが、原稿執筆時点での最安値は、2008年式/11万km/修復歴なしで328万円。
走行距離5万km未満で絞ってみると、419万円(2009年/4.3万km/修復歴なし)から見つかります。つまり5万km未満でも十分新車時の半額以下から探せるようになってきているのです。
一方、セダンの最安値はというと、2008年/11.5万km/修復歴なしの298万円。走行距離5万km以内なら2009年/2.7万km/修復歴なしの470万円。新車時価格は973万円でしたから、こちらも新車時の半額以下です。
このように、M3というスペシャルモデルが新車のレクサスRCやISとほぼ同じ価格で買えるんです。スポーツカーは嫌!という奥さまでもオーラのある「ビーエム」のスペシャルモデルならば話を聞いてくれそう?
もしそうだとしたら、次ページ以降もよく読んで、家族会議を開いてみてください。