バイキング料理の由来はこれ！スモーゴスボードとは

格式高いグランドホテル内のレストラン、ベランダ(Verandan)

スウェーデンの伝統的な料理といえば、ビュッフェ形式で楽しむ、スモーゴスボード(Smörgåsbord)。この食べ方が日本のバイキング料理の発祥となったことは有名です。そんな本場のスモーゴスボードを食べられるのが、グランドホテル(Grand Hôtel)内にあるレストラン・ベランダです。1874年創業のこのホテルに100年ほど前に作られたのが、夏のベランダ。このベランダがそのままレストランとなって現在に至ります。ベランダから見える対岸の旧市街や王宮の景色には言葉もでません。このストックホルムの景色を眺めながら食べる料理は格別です。

ストックホルムでも年間を通じてスモーゴスボードを提供しているお店は少ないのですが、ベランダではテーマ週間を除き、ほぼ年間を通じてスモーゴスボードを食べることができます。11月の終わりからクリスマスまでは、クリスマス料理のビュッフェ、イースターの頃にはイースターのビュッフェ、秋には魚介類のビュッフェと時期によって内容が多少異なりますので、予約をする際に確認をしましょう。レストランには、朝食のビュッフェやスウェーデン料理を中心としたランチメニュー、夕食のアラカルトメニューもあります。

食べ方にルールがあるスモーゴスボード

スモーゴスボードのよいところは、スウェーデンの伝統かつ定番料理が一度に楽しめることです。どこから食べても良さそうですが、実は食べ方に暗黙のルールがあります。イメージとしては、コース料理だと思っていただければ大丈夫。並んでいる料理を5回ほどに分けて食べるのが一般的なので、お皿を手に取ったら、まず一周してどんな料理があるのかを見ましょう。そしてどの料理をどのくらい食べようかなとだいたいの目安をつけ、デザートまでしっかりと楽しめるようにしましょう。みんなで取り分けて食べる習慣はないので、自分が食べられる量をとって食べるようにします。一度お皿にとったものを残すこともできる限り避けたいですね。

だいたい何を食べるか定まったら、まずは前菜です。冷たい魚料理を中心にスウェーデン料理の定番ニシンの酢漬けなどを茹でたジャガイモと一緒に食べます。本場で食べるニシンの酢漬けは種類も豊富、ぜひ、マスタード味やハーブ風味、オイル付けなど複数お楽しみください。パンの種類も豊富なので、スウェーデンならではの乾燥させたパン、キネッキも味わってほしいところ。2回目は、北欧定番のサーモンです。スモークサーモンだけでなく、生のサーモンにハーブ付け、パテなどが味わえます。エビやうなぎの燻製などもあるのでお見逃しなく。

3回目は冷たい肉料理をいただきます。ローストビーフやハムはもちろん、トナカイの肉なども並ぶので、サラダと一緒に食べましょう。そして4回目は温かい料理。イケアでも御馴染みの伝統定番料理ミートボールはもちろん、アンチョビの入ったポテトグラタン「ヤンソン氏の誘惑」やソーセージ数種類など盛りだくさん。最後にフルーツやケーキのデザートを食べます。お皿は毎回変えるのがルール。テーブルに残しておけば片付けてくれるので、毎回新しいお皿で食べましょう。

服装にも気をつけて

ノーベル賞の受賞者が毎年宿泊することでも有名な高級ホテル内にあるこのレストランを訪れる際には、必ず予約をすることはもちろん、服装も重要です。夏でもビーチサンダルや半ズボンはNG。必ず正装をしていきましょう。たとえ予約をしてあっても、服装が適さないと入店を拒否され、着替えてくるように言われますので、ご注意ください。服装に気をつけ、最低限のマナーを守って、素晴らしい景色を眺めながら、豪華な料理を楽しみましょう。 ＜DATA＞
■ベランダ(Verandan)
住所：Södra Blasieholmshamnnen8 Box164 24, Stockholm ※グランドホテル(Grand Hôtel)内
TEL：08-679 3586
営業時間：朝食:月～金7:00～10:30、土日7:00～11:00　昼食:月～金11:30～15:00、夕食:月～金15:00～23:00、土日12:00～23:00
スモーゴスボードを食べられる時間：2～4月と9月～11月:月～金18:00～22:00、土日13:00～16:00と18:00～22:00、5月～8月:月～金12:00～15:00と18:00～22:00、土日13:00～16:00と18:00～22:00
予算：朝食ブッフェ338スウェーデンクローネ、ランチメニュー195～345スウェーデンクローネ、スモーゴスボード495スウェーデンクローネ、夕食アラカルト500スウェーデンクローネ～、全て飲み物代別
アクセス：中央駅からタクシーで10分、旧市街から徒歩10分