イビキも減らす口の体操
あくびをするなら、思いっきりしましょう
アクビをするときは、口を大きく開けます。口の周りの筋肉が引き伸ばされると、神経を伝って脳に電気刺激が届きます。この刺激によって、脳が目覚めようとするのです。
この原理をうまく使って、体の筋肉を伸ばしたり縮めたりすると、脳に刺激が伝わって目が覚めてきます。運転中に手足を動かすと危険ですが、顔の運動ならあまり問題にはなりません。顔の運動にはいろいろなありますが、なかでも「あいうべ体操」がお勧めです。
「あいうべ体操」は、福岡にある「みらいクリニック」の今井一彰院長が考案した、口の体操です。口呼吸をしていた人が「あいうべ体操」を行うと、鼻呼吸をしやすくなります。イビキをかく人の大半が口呼吸をしていますが、鼻呼吸に変わるとイビキが減ります。ですから、「あいうべ体操」を習慣化すると、眠気覚ましになるだけでなく、イビキが減って夜の睡眠の質も高まるのです。
あいうべ体操のやり方
アゴが悪い人は、「い」と「う」だけでも効果があります
まず、口を楕円形にして、のどの奥が見えるまで大きく開き、「あ~」といいます。つぎに、前歯をむき出しにして、首の筋が浮き出るくらい口をグッと横に開いて、「い~」といいます。
「う」は口を閉じる筋肉の体操で、唇を尖らせて前に突き出して、「う~」といいます。最後の「べ」では、舌の付け根が引っ張られるくらい、思い切り舌を前に突き出して、「べ~」といいましょう。
「あ・い・う・べ」それぞれに、おおむね5秒間くらいずつかけて行います。体操を習慣化するなら、「あいうべ」の4つの動作を1セットとして、1日30セットを目安に行います。慣れるまでは、30セットを2~3回に分けて行ってもかまいません。もっと回数を増やしたいときには、1回30セットを朝晩や朝昼晩に行うとよいでしょう。
ダイエットにも役立つエクササイズ
メタボ対策にも、有効な運動です
腹横筋のトレーニングを行うときには、体を大きく動かす必要はありません。また、手足を動かす必要もありません。ですから、自動車の座席などに座った状態でも、十分にトレーニングができます。
運動の前に、「横へならえ」をするように、手をウエストに当ててみてください。このとき、人差し指から薬指が当たる部分の、お腹の柔らかさを確認します。おなかに力を入れていなければ、柔らかいですよね。
ここから、エクササイズです。まず、お腹をへこまします。特に下腹を意識的にへこませ、お腹のラインが地面と垂直になるようにします。この状態で、トイレで踏ん張るように、下腹部に力を入れます。思いっきりいきみますが、呼吸は止めずにゆっくり続けてください。
指をあてた部分のお腹は、硬くなりましたか? ここが十分に硬くなるよう、頑張っていきんでください。この状態を10秒間ほど続け、短い休憩をはさんで2~3回行うと、眠気も減ってきます。
運転中にエクササイズを行うときは、安全のため、しっかりハンドルを握った状態で行ってください。
【参考サイト】
免疫力を高めて病気を治す 口の体操「あいうべ」 今井一彰・著
鼻呼吸ができるとイビキも減る! あいうべ体操とは?
お腹・ウエストのエクササイズ