使用目的『通勤・通学』の定義について
子どもが通う幼稚園の送迎はどの区分になるかチェックしよう
康子さんの質問に対して、オペレーターはさらに解説を続けました。
「使用目的の『通勤・通学』の定義は保険会社によって若干の違いはありますが、一般的には次の要件をすべて満たせば通勤・通学になります。
<通勤・通学の要件>
○業務で使用していない
○定期的かつ継続的に通勤・通学に利用している
⇒(定期的かつ継続的とは?)
1年間を通じて平均して月15日以上、週5日以上使用している
⇒(通学とは?)
学校教育法またはその他の法律に定める学校、専修学校および各種学校への登下校をいいます。具体的には、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、高等専門学校、盲学校、ろう学校、養護学校、専修学校、専門学校、予備校などの各種学校のことです。保育園は対象になりません。
運転手が会社や学校に通うために使うだけでなく、その車で通勤・通学の送り迎えをした場合にも対象になります。ただし、最寄り駅までの送迎に関しては保険会社により判断が分かれます」
車の使い方が変わったら、すみやかに連絡を
使用目的は、基本的に1年を通じての利用頻度によって判定します。普段は徒歩で通学しているけれど、雨や風が強いときだけ車で送っている、などのようなイレギュラーな送迎は「通勤・通学」には該当しません。しかし、康子さんのケースのように保険期間の途中で幼稚園の送迎が始まった場合、送迎開始から1年を通じてどれくらいの頻度で送り迎えをするかで判断します。幼稚園バスを利用せず、入園した月から「月15日以上あるいは週5日以上」幼稚園まで車で送っている場合は、「通勤・通学」になります。「ちなみに、小学校に入学されるなどで車での送り迎えが不要になったら、保険期間の途中でも『日常・レジャー』に戻せます。再計算の結果、保険料を多く頂戴していた場合には払い戻しをいたしますので、ご連絡ください」
康子さんは「めんどくさいな」と、心で叫んでため息をつきました。すると、オペレーターは「私がお伝えする話ではないかもしれませんが……」と言って、次の説明をしました。
「使用目的は『日常・レジャー』『通勤・通学』『業務』の3区分を採用している保険会社が大半です。しかし、『主に家庭用』『主に業務用』の2区分となっているものもあります。2区分の自動車保険であれば、通勤や通学に使うたびに使用目的の変更手続きが必要になることはありません。面倒だなと思うなら2区分の自動車保険を探してみられてはいかがですか?」
このように、ちょっとした不注意で通知義務違反を問われることがあります。車の使い方が変わったら保険会社に相談する。そんな習慣を付けておくといいですね。
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