小さい家も大きい家も住む力が重要
住まいは小さい家でも大きい家でも、人間の形やしくみが変わらない限り、トイレ・浴室・洗面など最低限のスペースと設置が必要です。特に小さい家は寸法のせめぎ合いを行うことで『住む力』を必要とします。一方で大きな家はスペースに余裕がある分、それほどスペースのツメをしないことがあります。意外とただ広いだけで心地よさが感じられず居場所のない、落ち着きのない住まいも見受けられるのです。大きい家も小さい家も同様に、実は住む力が重要になります。建坪30坪は一般的にはやや大きい家といえるでしょう。その大きな家はどんな工夫をして心地よいスペースをつくりあげたのか、実例を通して紹介します。
お施主さんの希望条件
お施主さんの条件は次のような内容です。■施主の希望
- 家族3人なので常に気配を感じられるように工夫をしてほしい
- のびのびとした開放感のある家にしたい
- 時々両親が来るので、客間兼寝室があると重宝する
- ただ明るく採光をとるのではなく、四季の光を感じられる工夫や遊びがほしい
- できるだけ自然素材を使ってほしい
■家族構成や敷地状況など
家族構成 :夫婦+子ども1人
場 所 :埼玉県
構 造 :木造2階建て
敷地面積 :309.00平米(93.6坪)
1階床面積: 99.78平米(30.2坪)
2階床面積: 66.29平米(20.0坪)
延べ床面積:166.07平米(50.2坪)
いよいよ次のページは間取りと工夫したポイントの解説です。