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iPhoneアプリの一斉値上げはなぜ起きたのか(2ページ目)

4月3日の未明、iOS向けアプリが一斉に値上げされ、最低価格が100円から120円になりました。突然の2割増しはなぜ起きたのでしょうか。アプリ開発者は、価格据え置きにできなかったのでしょうか。キーワードは「最低価格」と「アップル為替」です。

島田 祥輔

執筆者:島田 祥輔

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価格調整するアプリ開発者も

では、アプリ開発者側で、価格据え置きという対策は取れなかったのでしょうか。

アプリの価格は、アメリカの1ドル単位がベースにされているため、世界の開発者はこれに従わなくてはいけません。そして、アップル為替が1ドル=120円に変更された以上、日本のアプリ開発者は120円単位で価格を設定せざるを得ないのです。

これはシステム上、自動的に行われます。つまり、開発者にとっても「強制的な値上げ」だったと言えるのです。

ただ、その後の販売価格をどうするかは、アプリ開発者によって対応が分かれています。2割増しのままにするアプリがほとんどですが、値下げをして為替変動分を相殺するアプリもあります。

例えば『パズル&ドラゴンズ』は、アプリ内で魔法石というアイテムを有料で購入できます。これまで5個セット500円だったものが、アップル為替により600円に値上げされたのですが、直後に5個セット480円に値下げしました。480円という中途半端な値段になった理由は、120円単位でしか設定できないためです。

特に、価格を自由に設定できるAndroid向けにも提供しているゲームアプリの場合、AndroidとiOSとの格差を作らないという配慮があるようです。


音楽、映画、電子書籍には影響なし

なお、音楽や映画、電子書籍は、現在のところ価格調整はありません。こちらは、国内のレコード会社や映画製作会社、出版社と協議した価格のため、為替変動の影響を受けないためだと考えられます。
音楽はこれまでと同じ1曲250円(サントラなど一部を除く)、電子書籍も価格に変化はありません

音楽はこれまでと同じ1曲250円(サントラなど一部を除く)、電子書籍も価格に変化はありません


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