めでたい日の定番!圧倒的存在感を誇る『胡蝶蘭』
胡蝶蘭といえば、新装開店のお店とか、役員室に飾ってある、あのセレブ感満載の鉢植えですね。なぜ、胡蝶蘭なんだろう? そう思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。胡蝶蘭は3ヶ月~6ヶ月と花持ちがよく、お手入れが楽。花は豪華で美しいことは勿論ですが、香りがほとんどないため飲食店など送り先の業態を選ばないことから、新規開店や祝い事のギフトに重宝されています。宮崎市は全国でも有数の胡蝶蘭の産地で、農林水産大臣賞を始め数々の賞を受賞しています。昭和48年から50年以上に渡って栽培研究を重ね、全国の各市場でもボリューム、質ともにトップクラスの高い評価を得ています。今回は、JA宮崎中央洋ラン部会の部会長・藤原伸太さんのハウスをお訪ねしました。
胡蝶蘭は、台湾やベトナムから高品質の苗を輸入し、7.5cmのポット(鉢)から栽培をスタートさせて、巧みな栽培技術で高さ1mになる胡蝶蘭に育て上げられます。美しい大輪の花を咲かせるために、苗を大きくさせるハウス、花を咲かせるハウスと育成ハウスは2段階。7.5cmから10.5cmに育てるまでが特に大事な時期とされ、約25度の温度で水やりに最新の注意が払われます。
現在の主力は「V3」という台湾の品種のもの。白で大輪の見栄えがするV3は、多数の胡蝶蘭が並ぶような場所でも、圧倒的な存在感を放ちます。お父様から胡蝶蘭栽培を引き継いで13年になる藤原さん、約850坪のハウスで現在5種類の洋蘭を育てています。
「胡蝶蘭は香りもなく虫もこない。いろんなお店や場所に飾りやすい花」という藤原さん。そういえば、花粉が飛ばない花も最近は好まれます。華麗な美しさを保ちつつ香りがない控えめな部分は、アジア女性の美しさと通じるものを感じます。
ところで、藤原さんの宝物は、5人のお子さんだそうです! 藤原さんの太陽のような笑顔を見ていると、お子さんと同じく、胡蝶蘭も育てる人のパワーを受けて、すくすくと大輪の花を咲かせているんだ、と実感できます。人生のおめでたいシーンを、体いっぱいで演出する華麗な胡蝶蘭。大切な人のお祝いに是非送りたい花です。
太陽のような笑顔!生産者の藤原さん
【DATA】
取材協力:JA宮崎中央 営農部 花卉部会
JA宮崎中央 洋蘭部会HP