テレビでは、色々な音楽がエッセンスとして利用されています。効果音のように短いものから、テーマやBGMまで幅広く使われています。中でも、ジャズは様々なシーンに登場します。

今回は、人気バラエティ番組のテーマとして使われているジャズをご紹介します。まずは、コチラ!大人気トーク番組のテーマから。

人志松本のすべらない話 「ディナー・ウィズ・フレンズ」カウント・ベイシー「エイプリル・イン・パリ」より


お笑いの中でもおそらくは頂点の人気を誇るコンビ「ダウンタウン」。その松本人志の人気バラエティ・トーク番組が、「人志松本のすべらない話」です。

大勢のお笑い芸人が、自身の面白話を競うトーク番組は、きわどい自虐ネタから、オチのある人情話まで毎回楽しませてくれます。

中でも、私が好きな話は、大分前に小籔千豊が話した、「結婚式に備えて作ったズボンが半ズボンだった」というもの。場面を想像させる話術に爆笑しました。

そんな人気番組のテーマが、ゴージャズなビッグ・バンドのサウンドです。曲はセットのカジノのイメージにピッタリな、カウント・ベイシー楽団による「ディナー・ウィズ・フレンズ」。

エイプリル・イン・パリ

エイプリル・イン・パリ


この「ディナー・ウィズ・フレンズ」は、カウント・ベイシーでも有名なアルバム「エイプリル・イン・パリ」からのものです。作曲は、ニール・ヘフティ。40年代にウッディ・ハーマン楽団で頭角を現し、50年代に入ってベイシー楽団に曲を提供した売れっ子です。

ニールのアレンジは、トランペット奏者出身だけあって、とにかく元気なサウンドが特徴。ハーマン時代の「アップルハニー」や「カルドニア」など、ホーンセクションをフルに鳴らすゴージャスなサウンド作りがウリです。

この「ディナー・ウィズ・フレンズ」も、ニールの特徴とベイシー楽団の破壊力が存分に発揮された、ゴキゲンにスウィングする代表的な曲と言えます。

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ホンマでっか!?TV カウボーイ ビバップ「Tank!」菅野よう子(シートベルツ)「カウボーイ ビバップ」より


ホンマでっか!?TVは、明石家さんまが司会を務める、各分野の専門家による面白情報バラエティ。毎回のように、なるほどと言う話から、それ本当?というマユツバの話まで、専門家独自の視点とさんまの軽妙な進行で笑わせてくれる番組です。

私がいまだに覚えているのが、女性の専門家による話。男性が女性と話をするときは前傾姿勢をすると好感度が上がるというもの。早速試してみましたが、どうも逆に警戒心をあおってしまったようです。ズバリ、失敗。まさに「ホンマでっか」という思い出があります。

この人気番組のテーマに使われているのが、1998年のテレビアニメ「カウボーイビバップ」のテーマ曲だった「Tank!」です。作曲したのは、菅野よう子。菅野も参加するシートベルツというグループが演奏しています。

カウボーイビバップ サントラ1

カウボーイビバップ サントラ1


この曲「Tank!」は、まさに1998年当時の最先端のジャズテイストを体現しています。アシッド・ジャズやラウンジ・ジャズなどクラブ・ジャズと呼ばれるジャンルです。

クラブ・ジャズはその名の通りに、踊れるジャズへの回帰を促した流れ。ディスコ調だったり、ラテンタッチだったりとダンスするための最先端でありながら、しかもちょっと60年代を思わせる懐かしいフレーバーが魅力です。

そのすべてが、この「Tank!」には詰め込まれています。そのサウンドは、この後、クラブ・ジャズムーヴメントを先導していたイタリアのDJ、ギタリストのニコラ・コンテの2000年の初アルバム「ジェットサウンズ」にもつながっています。菅野の方が先行的なサウンドを持っていたのには驚かされます。

菅野よう子には、このほかにも人気アニメ「攻殻機動隊」の音楽など、BGM系の専門家としての仕事が多くあります。いずれも、時代観を先取った鋭敏な感性とプロとしての確かな仕事を兼ね備えたものとなっています。

その菅野の手になるこの「Tank!」は、現在においても印象的なジャズ、音楽の代表として、テレビの世界で生きています。

今回のバラエティ番組のジャズ、いかがでしたか?何気なく見ている中にも、テレビの世界では印象的なジャズの名曲が沢山出てきます。

それらを探して、オリジナルをしっかり聴きこんでみるのも、違う発見があって面白いものです。では、また次回お会いしましょう!

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