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グレープフルーツと薬、気になる飲み合わせ

「おいしくて、ヘルシー」と人気を集めるグレープフルーツ。一部の薬と相性がよくないといわれていますが、実際その真相は? ここでは、気になる薬との飲み合わせを解説していきましょう。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

そもそも、グレープフルーツって?

グループフルーツ

いろいろな成分が含まれるグループフルーツ

薬との相性の前に、まずその来歴から。

グレープフルーツが属する柑橘類は、古く中国の書物でも紹介されており、アジアからヨーロッパ、そして、アメリカに広がったといわれています。中でもグレープフルーツは、西インド諸島で最初のグレープフルーツの木が発見され、ジャマイカで「実がぶどうのように集まってなる」ことから、グレープ(ぶどう)フルーツ(果物)と名づけられました。

1800年代になってからアメリカで栽培されるようになり、現在はブラジル、アメリカを中心として栽培されています。

グレープフルーツの成分は?

■カリウム
グレープフルーツにはカリウムが多く含まれているため、血圧を下げる作用があり、糖の代謝にも影響し血糖を安定させてくれます。

■ペクチン
グレープフルーツの果皮、袋、皮にある白いふわふわした部分には、ペクチンという食物繊維が多く含まれています。食物繊維は他の果物や野菜と同様、排便をよくして、腸を整えてくれます。脂肪やコレステロールを排出することにも役立ちます。

■ナリンギン
グレープフルーツの苦み、その原因は「ナリンギン」という成分。ナリンギンは満腹感を高め、食欲を抑制する働きがあります。

■ビタミンC
肌のコラーゲン合成に必要な成分ビタミンCも多く含まれており、血管を良好にし、体に有害な活性酸素を抑えて老化防止に役立ちます。

■クエン酸
酸味の原因であるクエン酸には、疲労して蓄積される乳酸の増加を抑える作用があります。

以上、主だったものを列挙しました。(紹介した作用は個人差が大きいのですが)まとめると、血圧や血糖を安定させて肥満を抑え、体に有害な物質を抑えてくれるというわけです。

次ページでは「薬との相性の真偽」を紹介します。

取材協力:フロリダ州政府柑橘局
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